国際的対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/15 21:53 UTC 版)
「スワジランドにおけるHIV/AIDS」の記事における「国際的対応」の解説
2003年には、それまでHIV/AIDSの中心であった保健社会福祉省(Ministry of Health and Social Welfare:MOHSW)のほかに、スワジランドHIV/AIDS緊急対策委員会(National Emergency Response Committee on HIV/AIDS:NERCHA)が、行政機関の間でHIV/AIDSへの対策を容易かつ連携的にする目的で設立された。スワジランド国家における以前のHIV/AIDS戦略計画の期間は2000年から2005年までであり、2006年から2008年には新たなHIV/AIDS戦略計画とHIV/AIDS行動計画が、様々なスワジランドの関係者らにより立案されて展開された。現在の計画にはHIV/AIDS防止のための6個の主要分野、すなわち、ケアとサポート、影響の緩和、情報伝達、監視と評価、管理、調整が存在し、対策が行われている。 なお、スワジランドではHIV/AIDSの著しい大流行が見られるにも関わらず、同病気への感染は現在でも非常に不名誉なものであるとされている。HIV/AIDSの感染者、特に宗教的指導者や伝統的指導者、あるいはメディアやスポーツの著名人といった人々は、自身の感染を公言したり明らかにすることがほとんど無い。この、HIV/AIDS感染が不名誉であるという認識は地域社会における情報の共有を妨げ、予防への取り組みを阻害し、社会サービスの利用率を低下させている。2009年には国会議員により"HIV問題の解決には、HIV検査を義務化し、感染者の臀部には焼印を入れれば良い"との主張が行われ、国内外に物議を醸した。 2009年6月4日、アメリカとスワジランドは"2009年から2013年におけるHIVおよびエイズに関するスワジランドパートナーシップ枠組み"の署名を行った。これに基づき、アメリカ大統領エイズ救済緊急計画(en:President's Emergency Plan for AIDS Relief:PEPFAR)は、スワジランドにおける"HIV/AIDSへの国家戦略的枠組み"の多面的な取り組みの実施に関して協力を行う見通しである。 なお、スワジランドにおけるHIV/AIDS対策費用のうち、予防に費やす予算は全体のわずか17%に過ぎないことが知られており、予防対策への政策のシフトが不十分であるとの指摘がUNAIDSによりなされている。
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