国内備蓄・販売の問題とは? わかりやすく解説

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国内備蓄・販売の問題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 02:38 UTC 版)

抗寄生虫薬」の記事における「国内備蓄・販売の問題」の解説

種々の形で国際交流活発化し、航空機関の発達相まって日本からの海外短期旅行者長期滞在者、国外からの来訪者増加しつつある現在、熱帯・亜熱帯地域途上国との移動かつてないほど盛んである。それに伴い海外から帰国し熱帯病寄生虫症罹患する日本人増加しつつある。国内においてもそれらの治療薬剤の医療上の有用性高くなっているが、国内気候および衛生環境から患者数収益性見合うほど多くなく、国内製薬企業抗寄生虫薬開発消極的である。中にはスラミンやアーネステートなど、海外では標準的な治療薬とされながらも、国内承認されていない薬物存在する。 その問題1980年当時厚生省務局審査課を中心に検討され研究班発足させて対処を行うことが決定された。その結果同年下記研究班発足して熱帯病寄生虫症稀用薬保管供給体制確立し関連する研究開始された。以来事業継続され2015年厚生労働省から日本医療研究開発機構移管され、現在は「感染症実用化研究事業新興再興感染症対す革新的医薬品開発推進研究事業)」のもとに熱帯病治療薬研究班設置され宮崎大学医学部感染症学講座中心となって継続されている。 「感染症実用化研究事業新興再興感染症対す革新的医薬品開発推進研究事業)」では、国内未承認薬海外製企業からの輸入し開始した設立当初は、国立医薬品食品衛生研究所薬剤試験により医薬品として適格性を確認した医薬品全国30保管機関配備備蓄し治療担当医からの要請に応じて治験薬として備蓄薬剤配布していた。治療によって得られデータ国内未承認薬日本人対す安全性有効性確認にも用いられその結果、アトバコン・プログアニル塩酸塩錠や、メトロニダゾール注など国内承認および国内販売至った治療薬多数あった。 2013年4月これまで全国分散していた備蓄国立国際医療研究センター国際感染症センター内に発足したオーファンドラッグ中央保管機関」に集約した現在の備蓄11である。2017年7月より、研究班保管する未承認薬は、事前倫理審査承認受けた薬剤使用機関(これまで備蓄機関指定されていた医療機関多数占める)のみにおいて使用されそれ以外医療機関場合同機関への患者搬送を必要とすることになった。それが困難である等のやむを得ない事情があり、緊急性が高いと考えられる場合には「薬剤特殊使用申請書」の提出により、本研究班職員確認の上例外的に薬剤使用認めことがあるという。

※この「国内備蓄・販売の問題」の解説は、「抗寄生虫薬」の解説の一部です。
「国内備蓄・販売の問題」を含む「抗寄生虫薬」の記事については、「抗寄生虫薬」の概要を参照ください。

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