史実再現性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 05:20 UTC 版)
「ミッドウェイ (2019年の映画)」の記事における「史実再現性」の解説
日本海軍の艦船については、戦艦大和をはじめ、空母赤城、飛龍など、機動部隊に随伴する多数の大小艦艇が登場し、対空機銃の形状にいたるまで、そのほとんどがよく再現されている(しかし、飛龍の艦橋形状などに多少の誤りは見られる)。空母加賀のみ、飛行甲板に日の丸がマーキングされていなかったり、艦橋が左舷にあったりと、実物とは決定的に異なる描写が見られる。(実際の加賀の艦橋は右舷にある)また、遠景のみが登場する空母蒼龍は、飛龍と同型になっているのか、船体のほぼ中央に艦橋が配置されている(実際の蒼龍は右舷の艦首よりに艦橋が配置されている)。 また本作では、米航空部隊が急降下爆撃で日本空母を仕留めたことについて、実際には当時の米軍パイロットの技量は拙劣で、緩降下爆撃しかできなかった[信頼性要検証]という一部書籍の指摘があるが、戦前から急降下爆撃を研究して1919年に初めて急降下爆撃を実現したのはアメリカ陸軍航空隊であり、実戦においても急降下爆撃が実施されている。 アメリカ側の評価では、NHHC(Naval History and Heritage Command)部長で元海軍少将のサミュエル・J・コックス、軍事評論家、歴史家からは過去の『ミッドウェイ』(1976)や『パールハーバー』(2001)と比較して現実的に正確であろうとしていると評価されている。 しかし、一方ではエピソードの「ハリウッド化」も指摘されている。マーシャル群島空襲時における被弾した九六式陸上攻撃機の突入を、駐機されていたドーントレスの後部機銃で防いだ整備士ブルーノ・ガイド兵曹のエピソードは、撃退後のブルーノの行動が映画の姿とは異なる。サミュエル・J・コックスの指摘を紹介するUSAトゥデイによれば、ブルーノは自らの英雄的行動によってむしろ除隊できなくなることを恐れ、そのために名乗り出ることなく隠れていた。しかし、結局は発覚してハルゼーの元に連れて行かれ、昇進させられている。
※この「史実再現性」の解説は、「ミッドウェイ (2019年の映画)」の解説の一部です。
「史実再現性」を含む「ミッドウェイ (2019年の映画)」の記事については、「ミッドウェイ (2019年の映画)」の概要を参照ください。
- 史実再現性のページへのリンク