原理と動作
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 03:41 UTC 版)
「マウス (コンピュータ)」の記事における「原理と動作」の解説
ホイールは一次元縦方向の回転量を検出し、それを何らかの操作の移動量と結びつける。マウスのポインタ移動と異なり、マウス自体は移動しない。また原理上、動作はいくらでも続けられる。 ホイールを下に押して、クリック操作ができるものも多い。多くの場合、それはホイール状態をロックしてポインタ移動と同期するか、または回転のメタファーから状態のトグルを表す操作に対応する。いずれにせよ、ホイールは比較的クリックしにくい構造であり、通常は頻繁に利用する動作が割り当てられることはない。 ワークステーションでは、ホイールマウス誕生以前から3ボタンマウスが一般的であったが、ホイールマウスがワークステーションやPC-Unixでも使われるようになった後は、ホイールのクリックに、従来の中ボタンの操作を当てるようになった。このためPC用でも、元がワークステーション用だったりするようなCAD等のソフトでは、元々のワークステーション用の中ボタンの機能をホイール押下に割り当てていることがある。ペースト操作用として多用される場合があるが、ホイールの押下の検出には多用されない前提のスイッチが使われていることがあり、劣化が早いことがある。一般のユーザーにおいては、ブラウザやワープロなどのソフトにおいて画面に入りきらない情報をウインドウ内でスクロールするために用いることが圧倒的に多く、そのためホイール操作は画面スクロールと同期される場合がほとんどである。これはプログラミングあるいはデバイスドライバの設定により挙動を変更できる。 中クリックあるいはホイールクリックへのアサインは、タブブラウザが普及してからは新しいタブを開く・タブを閉じるなどの挙動が定着した。その延長上でWindows 7のタスクバーでは、タスクスイッチを中クリック/ホイールクリックすると、そのアプリケーションの新しいウィンドウあるいはタブが開く。 コントロールキーを押しながらホイールを回すと、ウィンドウ内の表示倍率を拡大/縮小する挙動が一般的である。Internet Explorerなど一部のアプリケーションでは、シフトキーを押しながら回すと履歴の戻る・進むの機能が行われる。 ホイールボタンの定着の弊害として、ホイールマウスで代用が可能であることから、従来のワークステーション用マウスと同様の3ボタンマウスの流通が減少し、ホイールマウスを「3ボタンマウス」と称すようになったため、入手などの際に従来型3ボタンマウスを指名することが難しくなった、ということが挙げられる。あくまでも「代用」であって、ドラッグ操作のしづらさや、前述のようにスイッチの耐久性の問題がある。
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