原理と構成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/07/05 04:35 UTC 版)
「ダイレクト・ボックス」の記事における「原理と構成」の解説
ダイレクトボックスの目的はインピーダンス変換と不平衡から平衡信号への変換である。 エレキ・ギター、エレキ・ベースのような電気楽器は一般にピックアップの出力インピーダンスが数百kΩ~数MΩの高インピーダンスであり、ミキサーのマイクあるいはライン入力のインピーダンスが数百Ω~数十kΩであることから、そのまま接続すると音声レベルが低下して、これを増幅すると周囲の雑音に影響されやすくなる。またインピーダンスの不整合は周波数特性が変化して好ましくない音色の変化などが生じることがある。ダイレクトボックスは高インピーダンスから低インピーダンスに信号を変換し、長距離の伝送に対応するために不平衡から平衡変換を行うことで、このような不都合を生じさせることなく、ミキサーなどへの直接接続を可能とする。一般にエレキ・ギター、エレキ・ベースや、キーボード、ラジカセなど不平衡出力を持つ機器から長距離伝送する場合に対して有用である。 エフェクターではないため基本的には音色の変化はないように設計されているが、実際には回路素子の特性から音色が変化する。使用者にはこれを利用して楽曲に合わせて選んだり、自分にとっての理想を求めて自作する者も見られる。回路素子もトランス、オペアンプあるいは真空管など多様である。なお、インピーダンス変換のみで平衡出力を持たない機種の場合はダイレクトボックスとは言わずにプリアンプ/バッファーアンプと呼称する場合がある。
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