原子力空母の増強
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 03:46 UTC 版)
「600隻艦隊構想」の記事における「原子力空母の増強」の解説
.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}} 「キティホーク」(右奥)と「ミズーリ」(左手前) 退役を免れる事となった「ミッドウェイ」 この構想では、まず当時保有していた現役航空母艦の数を、13隻から15隻に増強させるとした。 当時は「ミッドウェイ」「コーラル・シー」「フォレスタル」「サラトガ」「レンジャー」「インデペンデンス」「キティホーク」「コンステレーション」「アメリカ」「ジョン・F・ケネディ」の通常空母が10隻と、「エンタープライズ」「ニミッツ」「ドワイト・D・アイゼンハワー」の原子力空母が3隻を保有していた。1982年には原子力空母としては4隻目となる「カール・ビンソン」が就役し、隻数は14隻に引き上げられた。 また、第二次世界大戦後建造された空母の老朽化が進んでいたため、艦齢延長計画が立案された。つまり、現役の空母を1隻ずつ交代でドックに入れ、2年半かけて改修を行うのである。工費は1隻当たり5 - 10億ドルとされ、1隻ずつ艦齢延長工事を開始したため、実質上の戦力は13隻(13個空母航空団体制)を維持するものとした。 アメリカ海軍は1983年の会計年度予算に、ニミッツ級原子力空母2隻分の建造費65億ドルを盛り込んだ。これでニミッツ級は「ニミッツ」「ドワイト・D・アイゼンハワー」「カール・ビンソン」の3隻に加え、既に建造がはじまり1986年の会計年度中の就役を予定していた「セオドア・ルーズベルト」、1980年代末の就役を予定していた「エイブラハム・リンカーン」、1991年末に就役を予定していた「ジョージ・ワシントン」の6隻となる見通しとなった。 しかし、5隻目が就任した時点で、「コーラル・シー」は練習空母に退く上に、艦齢延長計画中の1隻がドック入りとなるため、この時点でも実質上の戦力は14隻となる。しかも「エイブラハム・リンカーン」と「ジョージ・ワシントン」が就役する1991年には、「ミッドウェイ」にも寿命が来ることになり、艦齢延長工事でドック入りさせていけば結局は通常空母7隻に原子力空母7隻で、結局14隻の実戦力に変わりはなかった。この時点で8隻目の原子力空母の建造に目途が立っていなかったため、15隻体制の実現が難しいとされた。 苦肉の策として、ベトナム戦争時に退役したエセックス級航空母艦「ボノム・リシャール」または「オリスカニー」のどちらかを現役復帰させる計画を立てたが、効果の割に経費が掛かり過ぎるとして議会の反対により幻となった。結局は1990年に退役を予定していた「ミッドウェイ」が現役に留まる事となった。
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