単行本未収録話について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 14:13 UTC 版)
「T・Pぼん」の記事における「単行本未収録話について」の解説
概要の節ですでに語られたとおり、本作品は掲載誌の変遷や連載形式の変更などから全3部に大別される。このうち「第3部」に分類される11話は、単行本のシリーズごとに収録数が大きく異なり、雑誌掲載から25年以上一度も単行本に収録されていない「幻の話」も存在していた。 No.コミックトム掲載号初出副題単行本掲載時副題11984年6月号 「トロイ伝説を信じた男」 「トロイが滅びた日」 21984年8月号 「浦島太郎伝説」 「浦島太郎即日帰郷」 31984年10月号 「ノアの箱舟」 「誰が箱舟を造ったか」 41984年12月号 「死神の大軍」 51985年2月号 「鉄の町の秘密」 61985年4月号 「古代の大病院」 71985年6月号 「十字軍の少年騎士」 81986年3月号 「神の怒り」 91986年4月号 「ローマの軍道」 101986年6月号 「王妃ネフェルティティ」 111986年7月号 「ひすい珠の謎」 連載当時から刊行されていた、潮出版社の「希望コミックス(1979年 - 1985年)」には、上記No.1-5、7の6話が収録された。連載自体は第5巻の発売以後も不定期に続いていたが、以降の単行本が発売されることはなく、結果的に希望コミックス版は5巻で完結、未収録のNo.6、8-11は「幻の話」と化した。 中央公論社から発売された「愛蔵版(1991年)」、「中公文庫版(1995年)」、および「藤子不二雄ランド(1988年 - 1991年)」には、第3部の話がいっさい収録されていない。このため、希望コミックス版が発売された1985年から、後述するアイランド・コミックス版が発売される2002年までの約17年間、No.1-5、7を含めた版が発売されることはなく、これらの6話も「幻」となっていた。 2002年になって、嶋中書店からコンビニエンスストア向けのペーパーバックで、「復活・幻の6話収録シリーズ」をうたった「アイランド・コミックスPrimo T・Pぼん」が発売された。ここで言う「幻の6話」とは、希望コミックスに収録されていたNo.1-5、7を指す。そのうちNo.2「浦島太郎即日帰郷」のみは第3巻に収録され、残りの5話が第5巻に収録された。それゆえ第5巻にのみ「幻の5話収録」の宣伝文が付いている(ここで言う「幻の5話」が、当時一度も単行本に収録されていなかったNo.6、8-11を指していないことに注意)。 2008年、潮出版社から「希望コミックス T・Pぼんスペシャル版」と題した愛蔵版が全3巻で発売された。このスペシャル版3巻には、No.1-5、7の6話および今まで一度も単行本収録されていなかったNo.6、8、9の3話、すなわち上表のうちNo.10、11を除く9作品が収録されている(No.10、11が収録されなかった理由は不明)。なお、新規収録作のうちNo.9「ローマの軍道」は、雑誌掲載時の構成に比べてコマの追加や描き換えが行われ、4ページ相当の加筆となっている。 このように、No.10、11の2話が一度も単行本に収録されていない「幻の話」と化していた。だが、2012年3月23日発売の藤子・F・不二雄大全集(第3期)『T・Pぼん』第3巻にNo.10、11が収録され、これで全話が単行本化されることになった。ただ、「王妃ネフェルティティ」のみ、現存する原稿が扉絵を除き修正途中の状態で単行本収録が困難なため、掲載誌からの複写収録となっている。
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