南北戦争における政治活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/27 21:00 UTC 版)
「ロス・ワイナンズ」の記事における「南北戦争における政治活動」の解説
南北戦争中にはワイナンズはメリーランド州議会の議員で、反連邦活動や演説により2回逮捕された。1861年のボルチモア暴動 (Baltimore riot of 1861) の前、ワイナンズは「自由な州から連れてこられた民兵によって南部の要塞に駐留することに対して、メリーランドの人々の名において抗議する」決議を提出し、「我々に対して軍事独裁主義を確立しようとしてやってくる侵略者がいるならば、必要に応じて抵抗する」ためにメリーランド州の人々の団結を呼びかけた。暴動のすぐ後にワイナンズは逮捕され、その後釈放されて、州権主義の一環として4月24日の選挙で再選された。その間、伝えられるところによれば、ワイナンズの会社ではボルチモアを連邦軍から防衛するために兵器と弾薬を準備しているとされた。4月23日のアメリカン紙によれば、「ワイナンズ氏の工場では、全力で槍や弾丸の生産に関わっている」とある。ボルチモアにおいて戒厳令が布告された翌日の5月14日、ワイナンズはフレデリックで開かれたメリーランド州議会特別会から戻ってくるときに、再び逮捕された。この特別会は、メリーランド州議会が連邦離脱を検討したものの、最終的に否決したものであった。彼は、連邦政府への忠誠を誓う書面に署名してすぐに釈放された。ワイナンズの逮捕は、ベンジャミン・フランクリン・バトラー率いる連邦軍兵士によるもので、エイブラハム・リンカーン大統領によるヘイビアス・コーパス(人身保護手続き)の緊急停止が適用された事例の1つであった。この事例はEx parte Merrymanのうちとされたため、ワイナンズの短期間の拘禁は法的には問題とされなかった。 ボルチモアの市長ジョージ・ブラウン (George William Brown) とメリーランド州の知事トーマス・ヒックス (Thomas Holliday Hicks) が「町の防衛のため」に集めた50万ドルの基金から購入された武器の中には、「ワイナンズの蒸気銃」(Winans Steam Gun) があった。これは装甲した車両に載せられた、蒸気駆動の自動銃であった。この実験的な武器はワイナンズが設計したものではなかったが、彼の工場で生産され販売された。この変わった武器は最終的には何の軍事的な影響もなかったが、当時は広く話題に上り、ワイナンズは連邦のメリーランド州支配に対する脅威であるという評判を一段と高めた可能性がある。
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