十大受とは? わかりやすく解説

十大受(十の大きな誓い)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 09:56 UTC 版)

勝鬘経」の記事における「十大受(十の大きな誓い)」の解説

世尊よ、今後、私は戒め(すなわち、道徳的きまり)を逸脱するような心はけっして起こしません。世尊よ、この第一誓いを、私は菩提の座に到達するまで厳守します世尊よ、今後、私は師長グル)たちに対し不敬の心をけっして起こしません。世尊よ、この第二誓いを、私は菩提の座に到達するまで厳守します世尊よ、今後、私はどんな場合にも、衆生対し怒った害したりする心をけっして起こしません。世尊よ、この第三誓いを、私は菩提の座に到達するまで厳守します世尊よ、今後、私は他人の幸福や他人成功などに対し羨望の念をけっして起こしません。世尊よ、この第四誓いを、私は菩提の座に到達するまで厳守します世尊よ、今後、私はほんの少しでも吝嗇心を起こしません。この第五誓いを、私は菩提の座に到達するまで厳守します世尊よ、今後、私は自分自身享楽のために財産蓄えることはいたしません。ただ、世尊よ、貧乏で苦しんだり、身寄りのない衆生成熟させるためには、大い蓄えたいと思います世尊よ、この第六誓いを、私は菩提の座に到達するまで厳守します世尊よ、今後、私は(布施愛語と利行と同事という)四つの人をひきつけること(四摂事)によって、衆生たちのために役に立ちたい望みます。(けっして)、自分のために利益求めて衆生たちをひきつけるのではありません。ただ、世尊よ、無雑念、無倦怠不退転の心をもって衆生たちを暖かく包容しようと望みます世尊よ、この第七誓いを、私は菩提の座に到達するまで厳守します世尊よ、今後、私は身寄りのないもの、牢につながれたもの、捕縛されたもの、病気苦しむもの、思い悩むもの、貧しきもの、困窮者、大厄にあった衆生たちを見たならば、彼らを助けずには、一歩たりとも見捨てて行ってまったりいたしません。世尊よ、私がそのような苦しみに悩む衆生たちを見たならば、それらの苦しみから逃れさせるために、財産蓄えをもって(彼らの救助を)成就してのちはじめて、私は身を引くでしょう世尊よ、この第八誓いを、私は菩提の座に到達するまで厳守します世尊よ、今後私は豚肉売ったり、鳥屋などの罪ある商売生活し如来説かれ教えやおきてをないがしろにする性質ものたち見たならば、けっして無関心ではすごしません。世尊よ、部落でもでも、町でも田舎でも、また王城所在地でも、だれかれ問わず、私の命令の及ぶかぎり、こらしめるべきたぐいのものたちはこれを折伏し、救いとるべきものたちに対しては、これを摂受ます。これはなぜかといえば世尊よ、この折伏摂受とによって、世の中真実教え正法)をとこしえにあらしめるためです。真実教えがもし永続するならば、神々人間たちの身に生まれるものは増大し、(死後悪道赴くものたち減少するでしょう世尊よ、これこそは世尊法輪を転ぜられた(目的)にしたがう道であります世尊よ、この第九誓いを、私は菩提の座に到達するまで厳守します世尊よ、今後、私は真実教え身につけること(摂受正法)を忘れるような心はけっして起こしません。なぜかといえば世尊よ、もし真実教え身につけることを忘れれば、大乗教え忘れます世尊よ、大乗教え忘れれば、(修行の)究極的完成波羅蜜)を忘れます世尊よ、究極的完成忘れれば、大乗欲求しません。世尊よ、もし菩薩大士にして、大乗安住してなければその人真実教えを身に保つことを欲せず、みずから誤った道にとどまります。世尊よ、彼は愚かな凡夫たちの地位陥る運命のものとなりましょう世尊よ、私はこれを罪悪認め大罪人とみなします世尊よ、真実教えを身に保つことによって、私も、また未来菩薩たちも、量り知れない福徳もたらすという目的成就するものと考えます世尊よ、この真実教え身につけるという第十誓いを、私は菩提の座に到達するまで厳守します

※この「十大受(十の大きな誓い)」の解説は、「勝鬘経」の解説の一部です。
「十大受(十の大きな誓い)」を含む「勝鬘経」の記事については、「勝鬘経」の概要を参照ください。

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