北西航路の踏破とは? わかりやすく解説

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北西航路の踏破

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/08 09:45 UTC 版)

ロバート・マクルアー」の記事における「北西航路の踏破」の解説

詳細は「en:McClure Arctic Expedition」を参照 最初フランクリン捜索遠征から帰還した後、新たな捜索遠征1850年派遣される事となり、リチャード・コリンソン (Richard Collinson) が率いる「HMSエンタープライズ」に加え、コリンソンの副官マクルアーが指揮をとるHMSインヴェスティゲーター (HMS Investigator)」が派遣された。2隻は大西洋南下し蒸気船HMSゴードン (HMS Gorgon」の支援受けてマゼラン海峡通過して太平洋に出、以降別々に別れて航海続けた。 インヴェスティゲーター号は太平洋北上しベーリング海峡通って北極海入り、そこから東へ向かいアラスカポイント・バローを過ぎ、遂に北西からやって来た別のイギリス遠征隊と合流した。インヴェスティゲーター号は、1853年春に氷結した海に動けなくなって放棄されたが、マクルアーと乗組員たちは、東方から進んできたサー・エドワード・ベルチャー (Edward Belcher) 指揮下の艦船のひとつであったHMSレゾルートHMS Resolute)」から派遣され氷上をそりで探検していた一隊により救出された。マクルアーは北西航路通って帰還し遠征完了したレゾルート号も同年北極圏から脱出できず、結氷した海に放棄されたが、その後回収された。この船の部材からは後年豪華な作られイングランド女王から合衆国大統領贈られたことで、とくに有名になった(レゾルート・デスク)。 こうして、マクルアーと配下乗組員たちは、当時としては偉業であった初めてのアメリカ大陸回航と、北西航路縦断したこととなった一方エンタープライズ号は、1850年に、インヴェスティゲーター号から2週間遅れてポイント・バロー達し行手が冬の氷によって閉ざされ引き返し余儀なくされ、翌年再びこの海域戻った続いて独自の北極探険行なったが、北西航路関わる栄誉は既にマクルアーのものとなっていた。 1854年イングランドへ帰国したマクルアーは、インヴェスティゲーター号を放棄した責任問われ、(艦を失った艦長として機械的に軍法会議かけられたが、無罪 (honourable acquittal) となり、ナイト叙され特別な功労認められ4年前に遡って大佐艦長post captain)への昇進が行なわれた。マクルアーと乗組員たちは、イギリス議会から贈呈された計1万ポンドという当時としては高額報奨金受け取事となった。さらにマクルアーは、イギリスの王立地理学会から金メダルパトロンズ・メダル)を授与されフランスパリ地理学会からも金メダル授与された。 マクルアーによる遠征記録Discovery of the north-west passage北西航路発見)』は、当時日誌からの抜粋構成され、シェラード・オズボーン (Sherard Osborn) によって編纂された。この本には、航海経緯に関するいくつかの点で相当の潤色施されていたため、マクルアーに対していささか批判的な注目が集まるようになり、総じて歴史家たちは、船医外科医)としてインヴェスティゲーター号に乗り組んでいたサー・アレキサンダー・アームストロング (Alexander Armstrong) の率直な記録の方を重視している。

※この「北西航路の踏破」の解説は、「ロバート・マクルアー」の解説の一部です。
「北西航路の踏破」を含む「ロバート・マクルアー」の記事については、「ロバート・マクルアー」の概要を参照ください。

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