北九州銀行を巡る動向
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「西日本シティ銀行#北九州戦略」および「福岡銀行#北九州戦略」も参照 北九州銀行は山口銀行の九州内支店の分割により設立された銀行であるが、地方銀行が支店の一部を分割して設立するのは異例であり、金融庁も毎日新聞の取材に対して「金融史を明治時代までさかのぼって調査したわけではないが、聞いたことがない」と述べている。特に、開業の2011年(平成23年)当時は金融業界は規模を問わず再編・縮小均衡の傾向が顕著であり、北九州銀行の開設は一見するとその流れに逆行しているようにも見え、地元地銀幹部からも新規開業に伴う経費負担から新銀行が掲げる初年度黒字目標に疑問を呈する声もある。これについて、YMFGの福田浩一社長は「30年、50年先を見据えた、地域に一番近い銀行をつくりたかった」と、“北九州市に本店を置く”という存在感を狙っていることを語っており、西南学院大学商学部准教授の西田顕生も「金利面だけでなく融資実行のスピードが上がることも期待できる」と地域貢献面の優位性を指摘している。銀行本店がなかった北九州市における地元地銀の設立であり、利用者の間では期待も大きい反面、競合他行との競争や、市内では各区に店舗が無いことに対しての利便性の向上を求める声も聞かれる。 北九州銀行の設立の動きには、福岡を地場とする地方銀行である福岡銀行と西日本シティ銀行が敏感に反応している。福岡銀行は2010年(平成22年)4月1日付けで代表取締役副頭取兼務となる「北九州代表」のポストを新設するとともに北九州本部担当の執行役員を増員、西日本シティ銀行は2010年(平成22年)5月14日付けで、北九州における営業強化のため「北九州地区本部」を取締役常務執行役員を長とする「北九州総本部」に改組する など、北九州地区での組織強化を図っている。 2014年(平成26年)6月18日、北九州市における指定金融機関が福岡銀行とみずほ銀行の2行輪番から2015年度から4年間、4行輪番に移行することが発表され、西日本シティ銀行とともに輪番行の1つに指定された。北九州銀行の指定期間は、2017年4月1日から2018年3月31日までの予定で、2019年度以降については、地域貢献の実績等を検証の上再指定が行われる。
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