分割民営化後の運用拡大
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 11:07 UTC 版)
「国鉄185系電車」の記事における「分割民営化後の運用拡大」の解説
1988年3月13日のダイヤ改正で、「新特急なすの」のうち4往復が廃止されたことに伴い「踊り子」増発用に転用され、同年3月11日付で7両1編成が新前橋電車区から田町電車区へ転属した。このダイヤ改正から、上越新幹線と連絡して高崎と長野を結ぶ快速列車「信州リレー号」の運行が開始され、新前橋電車区の185系が運用されることになった。一方、前述の「モントレー踊り子」は1990年冬期の運行を最後に廃止された。 1990年3月10日のダイヤ改正で、「湘南新宿ライナー」の増発が行われて田町電車区の185系B編成が使用された。東北本線の「新特急なすの」が1往復を除いて快速列車に格下げとなり、7両×2編成が新前橋電車区から田町電車区へ転属した。残った1往復は新宿発着となり、田町電車区の185系での運行に変更されている。この年の春に臨時快速列車「ホリデーむさしの」が新設されて田町電車区の185系B編成が運用されたが、この運用の最後に高尾から新宿までの臨時快速列車としても運用された。臨時快速列車「ホリデーむさしの」は、この年の秋以降は富士急行線の河口湖まで運行区間が延長されると同時に167系に置き換えられた。1990年8月7日に運行された特急「そよかぜ91号」と、同年8月12日に運行された特急「そよかぜ92号」は田町電車区の185系B編成によって運行された。この列車で特筆すべき点は、グリーン車に天皇と美智子皇后が乗車したお召し列車でありながら、グリーン車以外は一般客も利用可能な通常の臨時特急という運行形態であったことが挙げられる。正確な施工日は不明だが、後年クロ157形は併結される185系200番台に合わせた塗色に変更されたが、クロ157形との公式本線運転は1993年5月13日を最後に行われていない。 田町電車区の185系のうち、B編成は1989年度に中央東線の狭小トンネルに対応したPS24形集電装置に、A6編成は1990年度にPS24形集電装置に、C編成は1990年度に追従性の向上を図ったPS21形集電装置への交換が行われた。2013年度にOM03編成がシングルアーム式のPS33形集電装置に変更された。 1991年に運行された臨時普通列車「軽井沢リレー」 1990年の1月から2月にかけて運行された臨時特急「かいじ」191号・192号は、田町電車区の185系B編成が運用された。1991年3月16日のダイヤ改正からは、東海道線の小田原 - 熱海間の普通列車に田町電車区の185系C編成が運用された。これは分割併合のない列車としては唯一、付属編成が単独運用される列車であった。一方、同年夏に、上越新幹線と連絡して運行する臨時普通列車「軽井沢リレー」の2号・3号に新前橋電車区の185系が運用された。 1992年3月14日のダイヤ改正では、「湘南ライナー」の一部が215系に置き換えられた一方、「新特急なすの」が上りのみ1便増発されることになったが、これにあわせて「ホームライナー古河」も田町電車区の185系で運用されるようになった。この年の春の大型連休に、八王子・新宿と成田空港を結ぶ臨時特急「ウイング」が田町電車区の185系B編成によって運行されたほか、同年秋からは新宿と日光を結ぶ特急「日光」の運行が開始され、157系と同様のヘッドマークを装着した田町電車区の185系B編成が使用された。1993年1月からは「シュプール白馬号」のうち3号・4号に田町電車区の185系B編成が運用された。 1993年の夏からは、高崎地区から日本海側へ向かう海水浴利用者のために運行された臨時快速列車「青海川」の1・2号に、新前橋電車区の185系が運用されるようになり、185系で初めて日本海沿岸を運行する列車となった。同年12月1日のダイヤ改正からは、新宿発着の「新特急ホームタウン高崎」「新特急あかぎ」が設定され、田町電車区の185系A編成が使用されるようになった。一方で、東海道線の田町電車区の185系C編成が使用されていた普通列車運用は他の形式への変更や廃止が行われたため、C編成単独の分割併合のない列車への運用は消滅した。1993年から1994年にかけて、田町電車区のクハ185形とサロ185形は便所が洋式に変更された。この年の「シュプール号」では、「シュプール上越号」のうち2号・3号が田町電車区の185系B編成からグリーン車を外した6両編成で運行されたが、この年から新設された「シュプール草津・万座」は新前橋電車区の185系が運用されることになった。この2列車は大船と新前橋の間を連結して運行する設定となったが、田町電車区の185系と新前橋電車区の185系が連結する運用はこれが初めてとなった。
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