再建策の模索から閉園
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 18:37 UTC 版)
「グリュック王国」の記事における「再建策の模索から閉園」の解説
1998年1月には当時新得町で大型映像装置の組み立て工場を建設していたベンチャー企業の「ジェイ・ウェイ」が、当園東側の約14,900m2の敷地に床面積約14,200m2の屋内プール「ブルーハワイアン」を開設し、当園と一体的に運営する構想を立てて、「ぜんりんレジャーランド」と覚書を交わした。 この「ブルーハワイアン」は、日本鋼管(現・JFEエンジニアリングとJFEスチール)が1992年6月に横浜市で開業した造波装置なども備えた大型の室内プール施設「ワイルドブルーヨコハマ」を参考にした大小4つの温水プールを設置する施設で、ハワイからスタッフを呼んでハワイアンダンスなどのイベントを行う計画で1999年7月の開業予定とされていたが、実現しなかった。 その後、2000年には(漫画家のいがらしゆみこの基に集った帯広光南小学校同期生による有志で組織されていた)「いがらしゆみこ会」を通じて園内での「いがらしゆみこ美術館」開設やテレビドラマのロケへの貸し出し等の梃入れ策を講じて収益の拡大を目指した。 2003年にはビュッケブルグ城等の外壁や設備機器の補修が必要として例年のゴールデンウイーク前から営業を再開するのを7月1日に延期。 その間に資金繰りのため、東京の投資会社と王国内のシュロスホテルの一部を貸し出して「アンチエイジング医療」(抗老化医療)を行う方向で交渉すると共に、遊具などは無料で遊具メーカーに貸し出すことで、「ぜんりんレジャーランド」はホテルの一部のみを運営する形での営業継続を模索した。 しかし、これらの交渉が纏まらなかったことから同年6月24日までに7月1日の営業再開予定を断念し、同年7月18日には年内の営業再開そのものを断念した。 この時点では、翌年2004年5月の営業再開を目指しており、再建へ向けて出資の交渉を含めた新たな事業計画の作成が進められることになっていた。 しかし、その後新たなスポンサー企業が見つからずに休園した状況が続き、2007年2月5日に営業再開を断念して正式に閉園することになった。 閉園後に土地・建物は競売されることになっていたが、そのまま放置され、2011年8月には「廃墟ブーム」の影響などで不法侵入や窃盗が相次いで問題となった。この他外国人投資家によるホテル開発の構想もあったがリーマンショックにより立ち消えとなり、現所有者による新たな活用策も策定されておらず2020年時点でも大型建築や観覧車が残存している。
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