内閣参議とは? わかりやすく解説

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内閣参議

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/03 22:00 UTC 版)

内閣参議(ないかくさんぎ、旧字体: 內閣參議)とは、1937年昭和12年)から1943年(昭和18年)にかけて存在した日本内閣諮問機関

近衛文麿が1937年(昭和12年)7月7日の盧溝橋事件から始まった日中戦争に関する政治方針を諮る目的で設立した。根拠法令は勅令「臨時内閣参議官制」で1937年(昭和12年)10月15日に公布し即日施行された。内閣参議は国務大臣待遇であり、設置にあたり宇垣一成末次信正町田忠治池田成彬荒木貞夫安保清種郷誠之助秋田清前田米蔵松岡洋右の10名が任じられた。

参議の選任は勅命であり、この内閣参議から近衛内閣の閣僚となった者が多かった。そのため、補充が行われる事があり、久原房之助林銑十郎勝田主計安達謙蔵中島知久平大谷光瑞鏡如)らが追加されている。このように、近衛文麿の構想に基づく組織であったため(ただし、途中の平沼内閣阿部内閣米内内閣にも内閣参議が置かれている)、1941年(昭和16年)7月18日に第2次近衛内閣が総辞職した際に全参議が辞任したものの近衛の辞表預かりという形になった。その後東條内閣が成立した直後の10月22日に正式に辞表が受理された。以後は選任勅命もなく、事実上の休眠組織となった。

1943年(昭和18年)3月18日公布・施行の勅令「内閣顧問臨時設置制」によって形式的には内閣顧問に衣替えし、内閣参議は廃止された。

法令

  • 臨時内閣参議官制(昭和12年勅令第593号)
第一条 支那事変ニ関スル重要国務ニ付内閣ノ籌画ニ参セシムル為臨時内閣参議若干人ヲ置ク
2項 内閣参議ハ之ヲ勅命ス
第二条 内閣参議ハ国務大臣ノ礼遇ヲ受ク
(附則)本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス

内閣参議

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/27 07:59 UTC 版)

末次信正」の記事における「内閣参議」の解説

右翼的傾向があり、国家主義者でもあった末次は、連合艦隊司令長官の頃から政治的野心持ち始めたといわれ、平沼騏一郎松岡洋右近衛文麿交流持ち次第政治力強めていった。 陸軍では当初荒木貞夫真崎甚三郎皇道派つながりがあったが、のちに林銑十郎親密な関係にあった国家革新を必要とする考え持っていた近衛新党結成目指した際、末次はその相談役となった近衛新党結成運動はのち大政翼賛会結実する末次大政翼賛会中央協力会議長東亜建設国民連盟会長スメラ塾長務めた1937年昭和12年2月林内閣成立時末次林銑十郎から海軍大臣就任要請を受け了承したが、海軍人事影響力があった伏見宮博恭王信頼失っており、海軍大臣永野修身海軍次官山本五十六推した米内光政後任に選ぶ。 同年6月近衛文麿初の組閣際し末次の内閣参議就任要望する。この時、末次は「軍令部総長になれるなら、内閣参議は断る」と海軍省人事局長・清水光美を通じて米内伝言していたが、現職軍令部総長皇族伏見宮であり、伏見宮末次に後を譲る気はなかった。また海軍政治関わるのは海軍大臣のみとする伝統から、10月15日米内末次予備役編入する。なお両人個人的関係は険悪であった。後に末次米内内閣成立時に内閣参議を辞任している。

※この「内閣参議」の解説は、「末次信正」の解説の一部です。
「内閣参議」を含む「末次信正」の記事については、「末次信正」の概要を参照ください。

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