共和主義準軍事組織
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 15:03 UTC 版)
「北アイルランド問題」の記事における「共和主義準軍事組織」の解説
紛争中の共和主義準軍事組織のほとんどすべては、1922年の第一次アイルランド共和軍(IRA)の分裂と多かれ少なかれ直接的な関係を持っている。1969年のボグサイドの戦いの後、IRAは軍国主義的な傾向が強いIRA暫定派と政治的な傾向が強い公式IRA2つの組織に分裂した。1972年に公式IRAが停戦を宣言し、IRA暫定派は瞬く間に主要な準軍事組織となり、最盛期には推定1,500人から6,000人のメンバーを擁し、紛争中に1,824人の死者を出した。その後、いくつかのグループが出現し、しばしばIRAやシン・フェイン党のように政党の軍事的な翼を代表しているのではないかと疑われるようになった。中には、アイルランド国民解放軍(1975年設立、アイルランド共和主義社会党の軍事翼と疑われる)、IRA継続派(1996年設立、共和主義シン・フェイン党の武装翼の可能性あり)、真のIRA(1997年設立、32県主権運動の軍事翼と疑われる)などがある。そのほとんどが、公式IRAやIRA暫定派の反体制派のようである。1967年から1975年までアイルランドを中心に活動していた自由アイルランド(Saor Éire)でさえ、IRAの分裂から生まれた。和平合意におけるIRA暫定派の関与は、単なる指名手配の疑いがある反体制派やグループを明らかにしている(IRA継続派、真のIRA、アイルランド国防軍、麻薬に対する直接行動)。2005年にはIRA暫定派、2010年には公式IRA、そしてアイルランド国民解放軍と、主要な組織が少しずつ武装を解除している。 共和主義グループの武器庫は、ライフル、アサルトライフル(AK-47、AR-15、AKM)、機関銃(FN MAG、DShK38重機関銃)、RPG-7、9K32地対空ミサイル、LPO-50火炎放射器、拳銃、数トンのセムテックス爆薬で構成されている。IRA暫定派も多くの武器や自作の爆薬を使用している。 ジェームズ・グローバー将軍の1979年の推定によると、IRA暫定派は年間95万ポンドを紛争に費やしている。「収入」は主に保留(55万ポンド)、恐喝(25万ポンド)、対外援助(12万ポンド)である。
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