公営競技としてのばんえい競走
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 06:16 UTC 版)
「ばんえい競走」の記事における「公営競技としてのばんえい競走」の解説
ばんえい競馬も地方競馬の一つであるが、使用する競走馬の品種や競走の性質が全く異なるため、平地競走と障害競走にみられるような中央競馬や他の地方競馬、また外国競馬との人馬交流競走は行われていない。また、地方競馬全国協会(NAR)による競走馬の表彰などについても、NARグランプリにおいて各部門賞のひとつとして『ばんえい最優秀馬』の部門が設けられている。年度代表馬は各部門賞受賞馬から選出 するため、他地区所属の平地競走馬と同様に選出される可能性があるほか、調教師や騎手などの表彰も平地と区別なく選定される。なお、NARにおける騎手や調教師の全国リーディング集計も、騎手・調教師の成績を他の地方競馬(平地)と区別せず、同列で集計している。 競走での人馬交流はないものの、ばんえい競馬の所属騎手がばんえい競馬のPR活動を行う為、業務として平地競走の競馬場に赴き、現役のばんえい競走馬と競走で使用されるそりを運び込み、平地のダートコースなどを使用してデモンストレーションを目的とした模擬競走を行う場合がある。このような模擬競走は1973年に大井競馬場 で初開催され、その後も1978年に宇都宮競馬場(現在は廃止) で、1983年には水沢競馬場 で開催。近年では1991年に船橋競馬場 で開催されたほか、2001年にはフランス で、2008年には川崎競馬場で実施された。また、2007年から日本中央競馬会(JRA)所属騎手との交流イベントとして「JRAジョッキーDay」を開催している。JRAの現役騎手が帯広競馬場に来場しトークショーなどのイベントを行うほか、ばんえい所属騎手とペアを組んでのエキシビションレースも行っている(詳細は当該記事を参照)。 2006年度までは帯広競馬場のほか旭川競馬場・岩見沢競馬場・北見競馬場を含めた4か所を巡回しながら開催してきた(後述)が、2007年度より「馬の一発逆転ライブショー・ばんえい十勝」をキャッチフレーズとして、全日程を帯広競馬場で開催している。あわせて、夏季としては初めての本格的なナイター競走「ばんえい十勝ナイトレース」も開始した。ナイトレース期間中は最終競走の発走時刻を昼間開催時よりも2時間半程度繰り下げ、日没前後からは走路沿いに新設したイルミネーションも点灯させてナイター気分を盛り上げている。なお、ナイター期間以外の一部開催日は昼間開催時よりも1時間半程度繰り下げた薄暮開催とする場合もある。 1994年秋より比較的積雪量が少ない帯広競馬場で馬場にヒーティング設備を敷設し、冬季でも馬場が凍結することなく競走が行えるようになった。これにより、従来は11月で終了していた開催期間を延長することが可能になった。2005年度からは長期の休催期間を設けない事実上の通年開催となり(現在は3月下旬に閉幕後、次年度の開幕まで3週間程度休催)、北海道で唯一冬季も開催を行う公営競技となっている。 通常、ばんえい競馬は昼間・薄暮・ナイター開催ともに土曜から月曜、ホッカイドウ競馬は全日程ナイター開催で火曜から木曜に開催するローテーションが組まれており、一部を除いて両者の開催日程が重なることがないため、道内では多くの場外発売所で両者の相互場外発売が行われている。詳細は「場外発売所」の節を参照。
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