任天堂の「十字ボタン」登場以降
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「十字キー」の記事における「任天堂の「十字ボタン」登場以降」の解説
十字キーは、任天堂在籍の開発者横井軍平によって、1982年発売のゲーム&ウオッチ『ドンキーコング』のために開発されたもので、同社の澤野貴夫により提案された。それ以前と同様の分離した方向ボタンを採用したゲーム&ウオッチのタイトル(その中には『スーパーマリオブラザーズ』も含む)も当分の間は発売されたが、十字キーを採用したタイトルの方に人気が出た。任天堂は十字キーの実用新案権を取得し、技術・工学エミー賞を受賞した。1984年、エポック社は携帯型ゲーム機「ゲームポケコン」を発売した。それは十字キーを特徴としていたが、人気が出ず短期間で市場から姿を消した。 コンパクトながら親指だけで4方向にキーを押す感覚が伝わる画期的な操作性は、携帯型ゲーム機だけでなく据え置き型ゲーム機にも適切であると任天堂は判断し、ファミリーコンピュータなどの家庭用ゲーム機にも十字キーが装備された。その後、任天堂以外の会社のものも含めて、主要なテレビゲーム機には十字キーが装備された。しかし、アーケードゲームでは主としてジョイスティックが使用されている。 最新のゲーム機では、十字キーの他に親指で操作するアナログスティック(英語版)がついているものもある。アナログスティックはNINTENDO64で初めて採用されたもので、ゲームによってはどちらかだけで操作した方が良い場合もある。アナログスティックを使うゲームの多くでは、十字キーは方向指示以外の用途で使われる。例としてWiiの『スーパーマリオギャラクシー』では、移動操作はヌンチャクのコントロールスティックを用い、Wiiリモコンの十字ボタンは視点切り替えに使われる。 基本的には一つの機器に一つであるが、例外で任天堂のバーチャルボーイのコントローラーはこれを唯一2つ装備しており、ゲームによって両方または片方を使う。 任天堂ではファミコン以降のハードに十字ボタンを伝統的に採用し続けてきたが、2017年に発売されたNintendo Switchに付属されているコントローラーであるJoy-Conには十字ボタンは装備されておらず、スティックキーが装備されている。またボタンはひし形上に配置され、十字ボタンの役割を果たしている。2019年に発売された廉価版モデルであるNintendo Switch Liteや、周辺機器のNintendo Switch Proコントローラーなどには十字ボタンは装備されている。
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