代表監督としての評価
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2年8ヶ月の在任期間の戦績は5勝9敗だが、得失点差などの数値は歴代でも最良で、宿沢の優秀な手腕が窺える。ラグビー協会の欧州のIRB重視の強化策には「もっと現実的な相手と試合したほうが強化につながる」と消極的で、アジア環太平洋の国々と数多く強化試合を組んだ。 選手は、「ディフェンスができる」「外国人に通用する物を持っている」の2つを選考基準としており、歴代の代表監督と違って、具体的なものを示した。その上、これら二つが満たされ代表に選ばれても、フィットネスが維持できない選手はすぐにメンバー落ちの憂き目に遭うなど、歴代随一の厳しさを示している。 従来は関東地区の大学・社会人チームに偏りがちだったのを、全国を見て歩いての選手発掘を行い、前監督の日比野弘の時代から大幅に選手が入れ替わった。 代表チームの中では比較的「防御を中心に走ることのできるチーム」だったと言える。同時に、ラインアウトとゴールキックの重要性も訴えた。細川隆弘という正確なゴールキッカーも確保し、後はラインアウトの精度を上昇させることができれば、とのレベルまで達した。 逝去時の宿沢の評伝で、スポーツライターの藤島大は「ロンドン駐在で、世界のラグビーを知る男は、決して世界を模倣せず、独自性を培った」と書いている。 第2回W杯代表メンバーポジション名前所属前所属PR太田治 日本電気 明治大学 PR田倉政憲 三菱自動車工業京都 京都産業大学 PR木村賢一 トヨタ自動車 大阪体育大学 PR高橋一彰 トヨタ自動車 大阪体育大学 HO藤田剛 日本IBM 明治大学 HO薫田真広 東芝府中 筑波大学 LO林敏之 神戸製鋼 同志社大学 LO大八木淳史 神戸製鋼 同志社大学 LO/FLエケロマ・ルアイウヒ ニコニコドー 西サモア FL梶原宏之 東芝府中 筑波大学 FL中島修二 日本電気 明治大学 FL宮本勝文 三洋電機 同志社大学 FL大内寛文 龍谷大学 リコー No.8シナリ・ラトゥ 三洋電機 大東文化大学 SH堀越正巳 神戸製鋼 早稲田大学 SH村田亙 東芝府中 専修大学 SO松尾勝博 ワールド 同志社大学 SO青木忍 リコー 大東文化大学 CTB平尾誠二(主将) 神戸製鋼 同志社大学 CTB朽木英次 トヨタ自動車 日本体育大学 CTB元木由記雄 明治大学 大阪工大付属高校 WTB吉田義人 伊勢丹 明治大学 WTB増保輝則 早稲田大学 私立城北高校 WTB松田努 関東学院大学 県立草加高校 FB細川隆弘 神戸製鋼 同志社大学 FB前田達也 NTT関西 京都産業大学
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