二彩浄瓶
主名称: | 二彩浄瓶 |
指定番号: | 426 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1987.06.06(昭和62.06.06) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | 福島県郡山市小原田町七ッ池出土 |
員数: | 一括 |
時代区分: | 奈良 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 膨らみを持たせた胴部に、直立した把手を太目に造り、大きな八の字高台を付けた安定のよい浄瓶である。黄白色の陶胎で、焼成は胴下半部が比較的よく焼き締っているが上半部はややあまい。いわゆる二彩で総体に白釉を鹿の子斑状に散し、成形は轆轤【ろくろ】仕上げによるきわめて丁寧な造りで、端正な姿をしたものである。瓶肩部にある瓶口は受鉢状に造り、その体部は面取して造る。把手の中ほどには二条の沈線をめぐらし、高台畳付と底は露胎。 多彩釉陶器【たさいゆうとうき】は、正倉院御物のほか、火葬墓の遺品や祭祀遺物などに見ることができるが、その遺例はきわめて少なく、大半は断片資料である。そのなかで本遺品はほぼ完形で浄瓶の器形をもつ、他に例をみないものである。一部に補修と欠失がみられるが、数少ない多彩釉陶の中でも大形で、出土品としては保存がよい。正倉院の三彩とならび、形態、釉調共に美麗なもので、素地、釉調、器形などは唐三彩とは異なるが、それに劣らず優れたものとして、陶磁史上きわめて貴重なものである。 なお、伴出遺物として脚付壺形黑色土器一箇、頸部を欠く長頸瓶一箇があり、附指定として共に保存をはかりたい。 |
考古資料: | 下野国男体山頂出土品 丹後国府中籠神社経塚出土品 丹後湯舟坂二号墳出土品 二彩浄瓶 二木長嘯収集石器類 京都府垣内古墳出土品 京都府大風呂南一号墓出土品 |
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