多彩釉陶器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/03 03:52 UTC 版)
9世紀末から10世紀にかけて、時折用いられた装飾技法がもう1つある。多彩釉陶器・多彩釉刻線文陶器、「流し込み陶器」、「スプラッシュウェア」(splashware)などと呼ばれるもので、釉の流れを活かした中国の陶器である唐の「三彩」と類似しているが、別々に発展したものと考えられている。茶、黄、緑などの異なった色の釉が、裸もしくはスリップを施した胎土の上で垂れるようにされ、もしくは振りかけられる。この技法はイスラーム世界の東側で特に良く知られていたが、またエジプトでも発展していたようである。線刻やシャンルヴェ(彫りくぼめ)と共に用いられることが多く、この技法は後の時代にイスラーム世界の広範囲で大きな成功を収めることになる。
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