九嶋勝司とは? わかりやすく解説

九嶋勝司

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 04:32 UTC 版)

血の道症」の記事における「九嶋勝司」の解説

1954年昭和29年)、当時福島医科大学産婦人科教授であった九嶋勝司(のち秋田大学学長東北大学教授)は、更年期障害類似の症状思春期妊娠産褥などによっても発現することに着目して血の道について西洋医学的に臨床的検討加えた研究論文を『日本医師会雑誌』に発表し婦人見られる更年期障害類似の自律神経症候群血の道症と言う」と定義することを提唱した。この論文において、血の道症原因1つ内分泌にあるが、エストロゲン欠乏ゴナドトロピン過剰な単一ホルモン過不足によるのではなく相対的な不均衡にあるとし、これを「内分泌血の道症」と分類したまた、第2の原因精神葛藤に基づくものであり、苦し葛藤身体症状逃避していることによるとして、これを「心因性血の道症」と分類した。さらに、血の道症発生頻度症状分類、他疾患との鑑別内分泌性と心因性鑑別などについて明らかにし、ホルモン療法その他の薬物療法臍帯埋没療法などを紹介した。 なおその後、九嶋はさらなる検討加え1971年昭和46年)の論文にて、「血の道症」を「不定愁訴症候群」と改め、「内分泌血の道症」を「自律神経失調症」とし、「心因性血の道症」は心身症一つであり「心因性不定愁訴症候群」と呼ぶことを提唱している。 その後、他の医師達は「血の道症」について以下のような解説あるいは定義を行っている。 医史学者でもある龍野一雄は、1979年著書漢方医学大系』にて「血の道症更年期症候群婦人身体ノイローゼ婦人心身症などのいろいろな呼び方があるが、要する主として精神 - 自律神経 - 月経障害3つがっちり組み合わされ症候群」と述べている。 大塚敬節は、大塚没後発行著書大塚敬節著作集』(1982年)にて「血の道症というのは婦入特有の神経症で、続けてそうは(掻爬)を受けた後、流産の後、またお産のときに、びっくりしたり、心配ごとがあったりして、それがもとで起こることがありますまた、更年期障害血の道症のなかに入ります」と述べている。 山田光胤は、1995年著書漢方診察治療基礎編』にて「血の道症とは、成人女性のみに起こる病態であって女性特有の生理現象と密接に関連して起こる精神・神経症状を基調とする病態である。女性生理現象には、月経妊娠分娩更年期等の正常なものと、流産死産異常な場合とがある。」と定義している。

※この「九嶋勝司」の解説は、「血の道症」の解説の一部です。
「九嶋勝司」を含む「血の道症」の記事については、「血の道症」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「九嶋勝司」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「九嶋勝司」の関連用語

九嶋勝司のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



九嶋勝司のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの血の道症 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS