中・大型種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/22 17:20 UTC 版)
「アメリカン・シクリッド」の記事における「中・大型種」の解説
エンゼルフィッシュ 学名: Pterophyllum spp. 体長約15㎝、ひし形の体と上下に伸びたひれを特徴とする中型シクリッドの代表種で、正確にはプテロフィルム属の数種類の魚の総称である。中でもスカラレ種は初心者にも飼育の容易な養殖個体が多く流通し、ほとんどの改良品種のベースとなったポピュラーな種である。そのほか、体高が高く精悍な姿となるアルタム種は飼育・繁殖の難しさから、丸みのある体型と独特な色合いのレオポルディ種(デュメリリィ・エンゼル)は流通量の少なさからマニアに人気を博している。なお海水魚にもエンゼルフィッシュと呼ばれる魚がいるが、そちらはキンチャクダイ科に属する別種である(ただしシクリッド科もキンチャクダイ科も上位分類は同じスズキ目なので当たらずとも遠からずな関係と見る事もできる)。 ディスカス 学名: Symphysodon spp. 円盤状の体を持つ体長は20㎝ほどの数種類の中型シクリッドで「熱帯魚の王様」と称される高級種でもある。赤や茶色の地色と水平方向に走る波打った青いラインが基本的な色彩となるが、種によって全身に入ったり、円盤状の体の外周付近のみに留まったりする違いがある。改良品種になると網目状に繋がったものや、全身が塗り潰されたように真っ青なものもいる。繁殖時に親が子育てをするシクリッド科の中でも、ディスカスミルクと呼ばれる粘液を体表から分泌して稚魚に与える非常に独特な習性を持つ。このため飼育の難しい魚でありながらも繁殖が盛んに行われており、腕を磨いて水質悪化や病気に弱い原種ディスカスの繁殖に挑む一愛好家から、美しい個体の血統の維持や新たな改良品種の作出に傾倒するブリーダーまで様々である。 アストロノータス(オスカー) 学名:Astronotus ocellatus 英: Oscar 体長は 20 - 30 cm。自然下では 50 cmを超えることもある。約2年で 35 cmほどに成長する。体色は灰黒色と赤褐色からなり、2色の割合は個体によってさまざまである。尾びれのつけ根にだいだい色と黒の皆既日食のような目玉もようがあり、これは水鳥などの攻撃から頭を守る役目がある。小魚やエビなどをはじめ何でもよく食べ、自分の体の半分くらいの魚までなら捕食する。同じくらいの大きさの魚はつついて追い回すため単独での飼育が望ましい。野生種以外にもロングフィンオスカー・アルビノオスカー・タイガーオスカー(赤黒の縞)・レッドオスカーなどの改良品種がある。 アイスポットシクリッド(ピーコックバス) 学名:Cichla ocellaris 英: Butterfly peacock bass 体長は 60 cm。最大の種であるtemensis種で80cm以上に達する。スポーツフィッシングの対象魚として親しまれ、原産地であるアマゾン川以外の地域にも移植されている。また、現地ではツクナレと呼ばれ食用となっている。色彩は種や生息地によって異なるが、尾びれの付け根にある目のような斑点と体側の黒い帯状の模様が共通する。
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