ロックとヘヴィメタル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 17:17 UTC 版)
「フィンランドの文化」の記事における「ロックとヘヴィメタル」の解説
フィンランドにおいて、ロックやヘヴィメタルは非常に大きな人気を得ると同時にレベルも高く、フィニッシュ・ロック Finnish rockや北欧メタルとして国際的な評価は高い。このようにメタル音楽が発展した背景の一部には、公的補助の存在もあると考えられる。いくつかの基金があって、フィンランドでは音楽に対する援助というのはとても手厚い、と証言するミュージシャンもいる。 フィンランドのロックミュージックシーンは1960年ごろ現れ始め、ブルース・セクションやキルカ(en)などの音楽家が先駆者となった。1970年代のフィンランド人のロック音楽家は自ら音楽を作るのではなく国際的なヒット作品をフィンランドに翻訳することを始めた。この10年の間、タサヴァッラン・プレシデンッティ(en)、ウィグワムなどいくつかのプログレッシブ・ロックのグループは海外で尊敬を手に入れたが、しかし海外で商業的なブレイクスルーを作り出すことには失敗した。これはロックンロールグループのフーリガンズ(en)も同じあった。フィンランドのパンク音楽の舞台は1980年代にテルヴェート・カデット(en)を含むいくつかの国際的に尊敬されたグループを生み出した。ハノイ・ロックスは1980年代にグラムロックの先駆者となり、これは多くのフィンランドのグループと比べて大衆音楽の歴史に深い跡を残し、ガンズ・アンド・ローゼズのようなグループへの影響を与えた。 1990年代のフィンランドのロックとメタル音楽は、The 69 Eyes(en)、アモルフィス、チルドレン・オブ・ボドム、エンシフェルム、ノーサー、ウィンターサン、HIM、インペイルド・ナザリーン、ローディ、ネガティヴ、ナイトウィッシュ、ザ・ラスマス、センテンスト、ソナタ・アークティカ、ストラトヴァリウス、コルピクラーニなどのグループが国際的な名声をつかみ始めた。1990年代後半にはチェロメタルグループのアポカリプティカがチェロカルテットとしてメタリカのカヴァーを演奏し、世界で50万枚を売り上げた。いくらかのフィンランド国内で最も人気のロックグループはCMX(en)やエップ・ノルマーリ(en)である。フォークメタルも普及しておりチュリサス、フィントロールなどが有名。 2000年代に入るとフィンランドのロックバンドは世界的に売り上げが上がるようになり始めた。ザ・ラスマスはヨーロッパや南アメリカなどに浸透した。彼らの2003年のアルバム『デッド・レターズ』は世界で150万枚を売り上げ、8つのゴールドアルバムと5つのプラチナアルバムの称号を手に入れた。しかし、アメリカで最も成功したバンドはHIMである。彼らはフィンランドからアメリカにわたり、アルバムがRIAAによってゴールドに認定された最初のバンドであった。最近ではフィンランドのハードロック、ヘビーメタルのLordiはユーロビジョン・ソング・コンテスト2006に292ポイントの新記録で勝利し、フィンランドで最初の勝利をつかんだ。The 69 EyesやReflexion(en)は海外で熱狂的な人気がある。 トゥスカ・オープンエア・メタル・フェスティバル(en)は世界でも最大級のヘビーメタルのフェスティバルであり、毎年ヘルシンキのカイサニエミで行われている。そのほかではルイスロック(en)やプロビンッシロック(en)などのロックフェスティバルが有名である。
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