ユニット方式の拡大
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 04:39 UTC 版)
一般的には取り扱いの利便性から2両(主電動機8台)単位とされることが多いユニット方式であるが、様々な事情から、下記のように1C8M以外の変則例が幾つか存在する。 京浜急行電鉄800形:高加減速性能を実現する必要(全電動車)と、当時3両編成が基本であった普通列車に使用する必要から、異例の1C12M方式として設計された。そのため主電動機の端子電圧は250 Vである。 大阪市交通局(現Osaka Metro)は谷町線・中央線・千日前線の車両は初期の中央線を走っていた旧6000系と2022年現在の中央線を走る24系24006F(登場時は5両編成だった元四つ橋線23系を編入)を除き2両ユニット方式を使用しており、奇数編成にできない構造となっている。かつて奇数編成だった御堂筋線も30000系からは2両ユニット方式となった。 新幹線500系・N700系・N700S系:最高300 km/hでの超高速運転を実現すべく、軽量化と高出力化を両立するための手段として、500系ではM+M1+Mp+M2の4Mユニットが選択(ただし主回路は1C4Mである)され、N700系16両編成では1-4・13-16号車はTc+M2+M'+M1の3M1Tユニット、5-12号車はM1+M2+M'+M1の4Mユニットが選択され、N700系8両編成ではMc+M1+M'+M2の4Mユニットが選択された。編成数が4の倍数に限定されるため、500系のこだま転用時は100系のような6両編成にはできず、8両編成となった。2022年9月23日に暫定開業する西九州新幹線用のN700S系は本来は編成数が4の倍数に限られるが、全通までは暫定的に6両編成で走ることから当面ユニットカットが行われる。 京成電鉄3300形・3500形など:2両ユニットの4つの台車のうち1つの台車にモーターがない(2両で1.5M)1C6M方式を採用する。 小田急電鉄2600形:設計当時の輸送需要や主電動機性能、それに経済性を勘案して3両1ユニットが採用され、1C6M制御器をユニットあたり2基搭載する。主電動機の端子電圧は500Vである。
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