マールート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/22 09:12 UTC 版)
マールート(Marut)
- イスラム教の天使。同じイスラム教の天使であるハールートと共に登場する。ハールートとマールート
- テーブルトークRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(D&D)のモンスター、“イネヴァタブル”の一種。マールート
マールート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/08 08:09 UTC 版)
マールートは「死を免れようとするべからず」という使命のもと、良からぬ手段で死を免れようとする者たちに成敗を下す。例えば、自らアンデッドになって不死性を得ようとする者はもとより、『赤死病の仮面』の領主がごとく、死に行く民を見捨てて自分だけ安全な場所へ逃避する者も死の定めに逆らう者として処断の対象となる。蘇生の魔法による復活は、あまり大規模に行わない限りは大目に見られる。 マールートの外見はオニキスのようなつや光りする黒色の肌をした巨大な人型彫像である。その上に黄金色をした古代ギリシア風の兵装をまとい、コリント式の兜をかぶっている。 戦闘になればマールートは魔法で相手の逃げ道を塞いでから、雷鳴を宿した拳で殴りつける。目標が逃走手段として魔法を用いるようならば即座に解呪の呪文を唱え、また各種移動の魔法によって目標を追い詰める。目標が己の罪を恥じないのなら、前述した精神を縛る呪文で罪の意識を植え付けることもする。 世界観が変化し、メカヌスがない第4版ではマールートはアストラル海の移動要塞に棲む謎めいた傭兵種族に再デザインされている。この版でのマールートは“分団(Cadres)”と呼ばれる小集団単位で活動している。多くの分団は制約の遵守や法秩序の執行といった原理のために活動しているが、それ以外の原理に従う分団も存在する。死神レイヴン・クイーンが定める死の原理を執行する分団もいる。奉仕の契約を重んずる第4版のマールートは自らの掲げる真理に合致した目的であれば、他の種族と盟約を交わし奉仕することもする。マールートの真理に反していることを論駁するか、盟約が間違っている証拠を示すか、さもなくばより真理にとって重要な事項を提案しない限り、一度交わした盟約を違えることはしない。マールートは自らの真理に即した盟約であるならば無償で引き受ける。アストラル海にある彼らの移動要塞には、時に定命の者たちが住み込み、マールートに奉仕している。彼らは盟約の代価として奉仕をしているか、自らの善意や真理に共鳴して自発的に訪れた者である。マールートが彼ら下僕を虐待することは稀だが、秩序の念が強い故に厳格で無慈悲な主人となる。 メカヌスが再び登場した第5版では、あらゆる種族が集う街、シギルにある“調和の会堂”にて交わされた契約を遵守させることを目的としている。“調和の会堂”で2つの集団が正式な手段を以て契約を交わせば、マールートの胸部にある黄金の板に契約の条文が刻まれる。マールートは契約者たちにこの条文を遵守させ、違反する者を処罰する。マールートに刻まれる条文には曖昧なもの、矛盾したもの、実行不可能なものは受け付けない。ただ、マールートは条文を額面通り遵守させることのみに動き、条文の裏にある精神までは忖度しない。そのため、“調和の会堂”の周囲には契約者に有利な条文を吟味しますよと弁護士たちが手ぐすね引いて待ち構えている。
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