マツカゼソウ属とは? わかりやすく解説

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マツカゼソウ

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/30 23:00 UTC 版)

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マツカゼソウ
福島県会津地方 2013年9月
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : バラ亜綱 Rosidae
: ムクロジ目 Sapindales
: ミカン科 Rutaceae
: マツカゼソウ属 Boenninghausenia
: ケマツカゼソウ B. albiflora
変種 : マツカゼソウ var. japonica
学名
Boenninghausenia albiflora (Hook.) Rchb. ex Meisn. var. japonica (Nakai ex Makino et Nemoto) Suzuki[1]
Boenninghausenia albiflora (Hook.) Rchb. ex Meisn.(広義)[2]
シノニム
  • Boenninghausenia japonica Nakai ex Makino et Nemoto[3]
  • Boenninghausenia japonica Nakai ex Makino et Nemoto var. lividonitens Honda[4]
和名
マツカゼソウ(松風草)[5]

マツカゼソウ(松風草、学名:Boenninghausenia albiflora var. japonica )は、ミカン科マツカゼソウ属多年草[5][6][7]

独立した種、(Boenninghausenia japonica )とする考えもある[6]が、東アジアに分布するケマツカゼソウ(Boenninghausenia albiflora )を分類上の基本種とした変種としている[1][5][7]。また、広義のBoenninghausenia albiflora として考える場合がある[2]

特徴

は直立して細く、高さ50-80cmになり、上方で分枝する。は互生し、3回3出羽状複葉で、多数ある小葉は大きさが不ぞろいで、倒卵形から楕円形で、長さ10-25mmになる。小葉の先は円く、基部はくさび形になり、縁は全縁で、裏面は白色を帯びる。葉に腺点があり、一種の臭いがある[5][6][7]

花期は8-10月。枝先に円錐状集散花序を出し、多数の白色のをつける。は4個に裂け、萼片は長さ約1mmになる長楕円形。花弁は4個あり、長さ3-4mmの長楕円形になる。雄蕊は6-8個あり、長さは不ぞろいで、花弁より長い。つぼ状の花盤があり、縁に小さな鋸歯がある。子房は4心皮からなり、長い柄の上にあり、その先に1個の花柱がある。子房の各室には6-8個の胚珠がある。果実は分離果で、長さ約3mmになる4個の卵形の分果に分かれ、腹面で裂開する。種子は暗褐色の腎形で長さ約1.5mmになる[5][6][7]

分布と生育環境

日本の本州の宮城県以南、四国、九州に分布し、山地の林縁などに生育する[5][6][7]

和名の由来

松風草の意味で、秋風に吹かれる草姿に、ある趣が感じられるということで付けられたのであろうか[6][7]としている。

ギャラリー

マツカゼソウ属

マツカゼソウ属(マツカゼソウぞく、学名:Boenninghausenia Reichenbach ex Meisner、和名漢字表記:松風草属)はミカン科の一つ。ミカン科では唯一の草本である[6]。属する種は、分類の考え方により、日本を含む東アジアに3種あるとされる[6]。一方、Boenninghausenia albiflora にまとめて、1属1種(広義)とする考えがあり[8]、この場合のB. albiflora の分布地は、日本の他、中国大陸、台湾、ブータン、インド、インドネシア、カシミール、ラオス、ミャンマー、ネパール、パキスタン、フィリピン、タイ、ベトナム北部となり、アジア東部、南部、南東部に広がる[9]

属名のBoenninghausenia は、ドイツ、ミュンスターの医師であり植物学者の Clemens Maria Franz von Bönninghausen (1785 - 1864)の名に因む[10]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b マツカゼソウ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  2. ^ a b マツカゼソウ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  3. ^ マツカゼソウ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  4. ^ マツカゼソウ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  5. ^ a b c d e f 『山溪ハンディ図鑑2 山に咲く花(増補改訂新版)』p.363
  6. ^ a b c d e f g h 『日本の野生植物草本II離弁花類』p.232
  7. ^ a b c d e f 『新牧野日本植物圖鑑』p.377
  8. ^ Boenninghausenia Flora of China
  9. ^ Boenninghausenia albiflora Flora of China
  10. ^ 『新牧野日本植物圖鑑』p.1285

参考文献



マツカゼソウ属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/30 23:00 UTC 版)

マツカゼソウ」の記事における「マツカゼソウ属」の解説

マツカゼソウ属(マツカゼソウぞく、学名Boenninghausenia Reichenbach ex Meisner、和名漢字表記松風草属)はミカン科の属の一つミカン科では唯一の草本である。属する種は、分類考え方により、日本を含む東アジア3種あるとされる一方Boenninghausenia albiflora にまとめて、1属1種広義)とする考えがあり、この場合B. albiflora の分布地は、日本の他、中国大陸、台湾ブータンインドインドネシアカシミールラオスミャンマーネパールパキスタンフィリピンタイベトナム北部となり、アジア東部南部南東部広がる属名Boenninghausenia は、ドイツミュンスター医師であり植物学者Clemens Maria Franz von Bönninghausen (1785 - 1864)の名に因む

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