プロトタイプアッガイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 09:59 UTC 版)
漫画『アッガイ博士』に登場する試作型MS。MSM-X(水陸両用MS試案)計画での採用を狙い、ジオニック社の子会社であるスウィネン社が主導して開発したアッガイのプロトタイプ。スウィネン社社長であるヨハン・スウィネンが設計主任を務めている。スウィネン社で試作が行われた1機とジオニック本社で試作された「ストック2」1機が存在しており、開発完了時には双方の設計が統合されている。 ヨハン・スウィネンによるコンセプトは「霊長類最強」であり、様々な霊長類の能力を設計に取り入れることによってきわめて高い俊敏性と格闘能力を得たほか、魚類の動きを参考にした水中用AMBACによる重量軽減や、機体形状の工夫による高いステルス性と音紋が存在しないほどの静粛性の付与などがなされている。ロールアウト当初は頭部の形状が量産機と異なるほか、胴体に動力パイプが露出している、フレキシブル・ベロウズ・リムが採用されていないなどの量産機との相違点があったが、開発が進むにつれて量産機に近い形へと改修されていった。また、バックパックには1対のフィンが備えられている。当初、ジェネレーターはザクIIのもの1基のみだったが、開発中に当初のバックパック上部にザクIIのバックパックを取り付けた「ダブルドライヴ」が実装され、最終的には単一のバックパックにザクII用ジェネレーター3基(そのうち1基は予備)を内蔵するようになった。 MSM-X計画での一次採用ではツィマット社のゴッグに敗れて不採用となったものの、水陸両用MSによる海洋探査開発機器評価会「ETEDO」での優勝を経て二次採用を勝ち取った。しかし、ハイスペックではあるものの乗りこなすことが可能なパイロットが限られたため、量産化の際にデチューンが施されている。その後、2機のプロトタイプアッガイは外観を量産機と同様のものに改装したうえでガルマのもとへ送られ、『アッガイ北米横断2250マイル』のキスノ兄弟の乗機となった。 なお、デザインは1989年に大河原がリライトしたアッガイと共通点が多い。
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