ピアノ・ソナタ 第17番 変ロ長調とは? わかりやすく解説

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モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第17(16)番 変ロ長調

英語表記/番号出版情報
モーツァルトピアノ・ソナタ17(16)変ロ長調Sonate für Klavier Nr.16 B-Dur K.570作曲年1789年  出版年1796年  初版出版地/出版社Artaria 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 Mov.1 Allegro 5分30秒
2 第2楽章 Mov.2 Adagio7分30秒
3 第3楽章 Mov.3 Allegretto3分00

作品解説

2009年12月 執筆者: 岡田 安樹浩

モーツァルト自身作成した自作目録』には、1789年2月日付と、「クラヴィーア用のソナタ」とある。ただし、作曲者死後の1796年アルタリア社から出版され初版譜は、「ヴァイオリン付きソナタとなっている。この編曲モーツァルト自身の手よるものなのかは不明であるが、他人の手よるものであるという説が有力である。

第1楽章 変ロ長調 4分の3拍子 ソナタ形式
主要主題は、冒頭ユニゾン開始される2分音符4分音符リズム分散和音音型をもっている。旋律的に律動的に発展的要素があまり感じられないこの動機が、実は楽章全体となっている。29小節にわたる長い推移部の中に下属調推移主題あらわれる(第23小節~)。属調副次主題は、主要主題冒頭楽想によって導かれ同音反復順次下行音型から成る(第41小節~)。この主題も、旋律的な性格弱く、この楽章における唯一のカンタービレ楽想推移主題ということになる。
後半部分(第80小節~)は、この推移主題によって開始される変ニ長調変ロ短調ヘ短調ハ短調、を経過的に経由しト短調へと至る。属和音終止すると、今度ト長調副次主題あらわれる。しかし、ト長調主和音はすぐにハ短調属和音へと読みかえられ上声と下声を転回してハ短調ヘ短調へと転じ変ロ短調経由して主調変ロ長調へと回帰する
主要主題再現(第133小節~)、副次主題主調再現(第171小節~)を経て提示部同様のコーダ(第199小節~)をもって楽章閉じる。

第2楽章 変ホ長調 4分の4拍子
Adagioの緩叙楽章分散和音下行・上行を描く旋律線は、第1楽章の主要主題との親近性意識させる。ハ短調エピソードはさんで主題回帰し今度変イ長調エピソードあらわれる。変ト音の出現によって変ホ短調を思わせながら、属和音経由し主題回帰する。なお、この2度目主題回帰直前において、新モーツァルト全集はアインガングの挿入提案している。

第3楽章 変ロ長調 2分の2拍子
第1楽章とは対照的に躍動感満ちた上昇指向旋律線が特徴的な主題によって開始される続いて、シンコペーション・リズムを特徴とした主題あらわれる(第23小節~)。この主題は、同音反復バス声部ともなっており、この動機次のセクションにおいて中心的な役割を果たすことになる。
2小節の短いブリッジ経て同音反復半音階下行特徴とした中間部となる(第45小節~)。半音階的変化音をともなった16分音符パッセージが、切れ間なく冒頭主題再現接続し(第63小節)、シンコペーション・リズムの主題再現した後(第71小節~)、同音反復よるバス余韻を残す短いコーダ(第85小節~)をもって楽曲閉じる。


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