ネオ・サイケデリア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/05 08:31 UTC 版)
「サイケデリック・ミュージック」の記事における「ネオ・サイケデリア」の解説
詳細は「en:Neo-psychedelia」を参照 1970年代後半に勃興したポストパンク・シーンの中、スージー・アンド・ザ・バンシーズ、ティアドロップ・エクスプローズ(en:The Teardrop Explodes)、エコー&ザ・バニーメン、チャーチ、ザ・ソフト・ボーイズ(en:Soft Boys)といったバンドが現れる形で、サイケデリック・ロックは復活した。1980年代初期のアメリカにおいて、これらのバンドは、ロサンゼルスを拠点にペーズリー・アンダーグラウンド( en:Paisley Underground )を展開し、ザ・ドリーム・シンジケート(en:The Dream Syndicate)、バングルス、レイン・パレード(en:Rain Parade)といったバンドもアメリカに現れるようになった。1980年代半ばのプリンスや、レニー・クラヴィッツの1990年代の作品などにみられたように、音楽業界の主流でサイケデリック風な楽曲がはやることもあったが、サイケデリック・ミュージックにとりかかったバンドの多くはオルタナティヴ・ロックやインディー・ロックのミュージシャンやバンドだった。1990年代、ジ・アップルズ・イン・ステレオ(en:The Apples in Stereo)、オリヴィア・トレモロ・コントロール(en:The Olivia Tremor Control)、ニュートラル・ミルク・ホテル、エルフ・パワー(en:Elf Power)、オブ・モントリオールといった、コミュニティエレファント6(en:Elephant 6 )に所属するバンドやミュージシャンたちは、折衷的なサイケデリック・ロックやフォーク・ミュージックを作った。エレファント6以外に、サイケデリック・ロックの域に進出したオルタナティヴ・ロックバンドやミュージシャンには、オーストラリアのチャーチや、ニック・サロマン率いるen:The Bevis Frond、マーキュリー・レヴ、ザ・フレーミング・リップス、スーパー・ファーリー・アニマルズなどがおり、この中でもスペースメン3はスペース・ロックというジャンルを生み出した。1990年代前半、サイケデリック・ロックとブルース・ロックと、ドゥームメタルを融合させたような、 ストーナー・ロックというジャンルが生まれた。このジャンルの音楽は、ややゆったりしたテンポと、ベースの低く重いサウンド、メロディアスなボーカルと、「レトロな」つくりが特徴とされている。このジャンルはカリフォルニアのバンド カイアスと スリープ(Sleep)によって開拓された。イギリスでは、1988年にザ・ストーン・ローゼズがデビューシングルを出し、キャッチーなネオ・サイケデリック・ギター・ポップスとしてヒットし、その影響でマッドチェスターシーンが出来上がり、1990年代のブラーや オアシスといったイギリスのポップスバンドに影響を与えた。特にオアシスは、『スタンディング・オン・ザ・ショルダー・オブ・ジャイアンツ』で、1960年代のサイケデリック・ポップ/ロックを再現したようなサウンドを生み出した。その直後にあたるポスト・ブリットポップ(en:post-Britpop)時代、クーラ・シェイカーが、渦巻くような重いギターのサウンドといった1960年代後半のサイケデリック・ミュージックの要素を取り入れ、インドの神秘主義やスピリチュアルと合わせた楽曲を発表してきている。2000年代に入ってもネオ・サイケデリアの熱は冷めず、テーム・インパラ や、エセックス・グリーン( en:The Essex Green)といったバンドが1960年代のサウンドを再現している。
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