ネイティヴ・アメリカンにとっての「コロンバス・デー」
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「コロンブス・デー」の記事における「ネイティヴ・アメリカンにとっての「コロンバス・デー」」の解説
「アメリカインディアン運動(AIM)」などによって、毎年この日になると全米各地で抗議行進やデモが行われていて、この際多数のネイティヴ・アメリカンが逮捕されている。また、この休日の名称そのものの変更を要求するネイティヴ・アメリカン団体「コロンバス・デー変更同盟」(The Transform Columbus Day Alliance)も運動を強めている。 1990年夏, 全世界から350の先住民の代表者がエクアドルのキートに集い、コロンバス・デー500周年祝いを阻止するため、第一回アメリカ先住民国際会議を開いた。 翌年の夏、カリフォルニア州デービスに100種族以上のアメリカ先住民が前年度エクアドル会議のファローアップ会議として集合。 彼らは、500周年に当たる1992年10月12日を「国際先住民結束の日」と宣言した。全米一巨大規模のキリスト教系団体「ナショナル・カウンシル・オブ・チャーチズ」は、キリスト教信徒にコロンバス・デー500周年を祝うのを辞めるように呼びかけた。その理由として、「ある人々が手にした新しい自由、希望、機会は、他の人々にとっては、弾圧、差別、殺戮を意味した。」と語った。それ以降、カリフォルニア州、ネバダ州、テキサス州、フロリダ州などではコロンバス・デー祝日を反対するデモが各地で行われ、州の祝日として祝うのは自粛された。ハワイ州はアメリカの第50番目の州に制定された1959年当初からコロンバス・デーを祭日として祝っていなかった。 2007年10月7日、AIMスポークスマンであるスー族のラッセル・ミーンズは、コロラド州デンバーの「コロンバス・デー」に、デンバー市庁前で以下のようにスピーチを行っている。 「コロンバス・デーを祝うことは、インディアンに対して過去に行われた圧迫と残忍な暴力による恐ろしい征服を許容することに他なりません。もちろん、マヤ族やアステカ族などのさまざまのインディアンの中には、恐ろしい人身御供と食人を行っていたとの批判もあるでしょう。シオニストは、大統領予備選挙や中学校などで共感を生むために、第二次世界大戦でのホロコーストがより重要であり、プロパガンダとして機能しなければならないと主張しますが、それはインディアンに対する大量殺戮が 今まで人類史で見られた中で、最大のものであるという事実を汲んでいません。 人種差別主義礼讃者の、そして、大量殺戮礼賛者による地獄のコロンバス・デーなぞ糞くらえ、それは“コンキスタドール・デー”に変わるべきです!」 2007年10月13日の「コロンバス・デー」では、「コロンバス・パレード」発祥の地コロラド州では、パレード100周年にあたり、「コロンバス・デー変更同盟」やチカーノ団体などと連携したAIMが恒例の大規模抗議デモを決行、「コロンバス・デー」(Columbus Day)を「KKKolumbus Day」と名付けた。
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