テーブルマナー
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テーブルマナー (英語: Table manners) とは、それぞれの食文化が培ってきた決まりに従い、食事の際に用いられる道具を適切に使い、食事を共にする人々に敬意をはらうマナーのことである。
日本の食事作法の歴史
『魏志倭人伝』の記述で「倭人は手食する」との記述があり、奈良時代以前に中国から箸が伝来するまでは手掴みで食事していたと考えられる。平安時代に入る頃には市街地の遺跡などからも箸が出土し、庶民にまで箸が浸透していたことがうかがえる[1]。
日本におけるテーブルマナーは、平安時代頃に食礼として確立していたという説もあるが、確実な記録は13世紀に道元により書かれた「赴粥飯法」の解説である。この内容によると、既に現代日本のテーブルマナーに通じる作法が確立していた。
手食文化
道具を使わない代わりに、手から直接口に食物を運ぶ食文化である。主に中東やインドなどで見られるが、それ以外の文化圏でもサンドイッチやパン、ピザ、おにぎり、スナック菓子などのおやつでも手づかみ前提の料理も多く、人類の基本的な文化と考えられる。
手食を主に行う文化では、食前食後に手を洗い、食べる手・指を限定するなど衛生に配慮した独自のマナーの進化と洗練を遂げている[2]。
欧州におけるテーブルマナーの歴史
欧州においては、中世に至るまで規則も無く、特権階級の人間も含め、ほとんどの人間は手づかみで食べていた。例えば、16世紀に来日したイエズス会の宣教師である、ルイス・フロイスは、著書の『日欧文化比較』で「われわれはすべてのものを手をつかって食べる。日本人は男も女も、子供の時から、二本の棒を用いて食べる」と証言している。15世紀の書物であるセバスティアン・ブラントの阿呆船の中でテーブル上のマナーについて言及されているため、この頃にはテーブルマナーの概念が形作られていたと思われる。テーブルマナーは人間の文化の発展に伴って発達していった[3]。
イスラム教徒やフン族などとの戦争を含む国際的な交流に伴い、食欲などの欲望の抑制と相手への配慮が培われ、会談において相手に嫌がられないテーブルマナーが形作られることとなった。
出典
- ^ 北岡2011、pp.233-234
- ^ 世界地図から食の歴史を読む方法 ISBN 4309502385[要ページ番号]
- ^ ノルベルト・エリアス、文明化の過程[要ページ番号]
関連項目
テーブルマナー
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インドネシア料理は右手でスプーン、左手でフォークを持って食べる。本格的な中華料理店ではご飯は茶碗で出す事もある。おかずは大皿に盛って、テーブルか床のマットの上に置き、各自好きなものを自分の皿に取って食べる。お皿とスープの椀は食卓から持ち上げない事が良いマナーである。「シラカンマカン」(Silakan makan)と言う挨拶は、宴会の時ホストがゲストに「どうぞ食べてください」という意味で使う言葉である。食前や食事中にアイスティー、炭酸飲料、ジュースなどの甘い飲み物を摂る人が多い。 食べ物によっては手で食べる事も多い。左手は不浄とされているので右手を使う。パダン料理は手で食べる人が多い。インドネシア人は元々、ヨーロッパ人がスプーンとフォークを持ち込む前は料理を手で食べていた。手で食べる際は大皿に備え付けのスプーンで取り皿によそってから食べる。パダン料理店ではライム入りの小さい椀(フィンガーボウル)に水を入れ、食べる前にそれで手を洗う。近くにあるシンクで石けんを使って手を洗う事もできる。中華料理店や麺料理店では箸が一般的だが、スプーンで麺を食べる人も多く、スプーンで麺を一口大に切ってから食べる。
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