スパイラル_(建築物)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > スパイラル_(建築物)の意味・解説 

スパイラル (建築物)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/22 21:32 UTC 版)

座標: 北緯35度39分49秒 東経139度42分42秒 / 北緯35.663617度 東経139.711748度 / 35.663617; 139.711748

外観(国道246号側から)
螺旋スロープ
螺旋スロープ

スパイラル英語: Spiral)は、東京都港区南青山5丁目に所在する複合文化施設。1985年昭和60年)オープン。建築家槇文彦によって設計された地上9階・地下2階の建築物で、1階奥の吹抜けに螺旋スロープがあり、これが「スパイラル」の名の由来である。命名者は、ワコール代表取締役(当時)の塚本能交

1階から3階にかけてはユニークな構造を持っており、ギャラリーを見渡すカフェからショップを通って多目的ホールスパイラルホール」へと連なるオープンな空間構成により、通常の美術館劇場とは異なったアートとの出会いを体験できる。地下1階の「青山CAY」ではコンサートシンポジウムなどが開催[1]されている。

概要

ギャラリー多目的ホールを中心に、レストランバー、生活雑貨ショップ、トータル・ビューティ・サロンなどで構成されている。1985年10月のオープンから「生活とアートの融合」をコンセプトに活動しており、現代美術やデザインの展覧会演劇ダンスなどの舞台公演、コンサートファッションショーシンポジウム、パーティーなど、ジャンルを融合した、コンテンポラリーアートイベントを数多く世に送り出している。宮脇愛子の彫刻がある。

秋葉台体育館幕張メッセと並ぶ、槇文彦の1980年代の代表作で、日本ポスト・モダン建築を代表する建築物の一つとして国際的に知られる。作風は、京都国立近代美術館テピアと近い位置づけとされるが、ファサードは槇作品の中でも最も複雑といってよい。ただし、窓のプロポーションは槇作品そのものである。

2022年グッドデザイン賞受賞[2]2024年にはDOCOMOMO Japanにより「日本におけるモダン・ムーブメントの建築290選」に選定された[3]

株式会社ワコールアートセンター

株式会社ワコール100%出資の関連会社として1985年に創立。当施設を拠点に、アートの事業化を目指して事業に取り組んでいる。

高野長英隠れ家跡

「高野長英先生隠れ家」の碑

スパイラルの建つ南青山5丁目界隈は、江戸時代には青山百人町と呼ばれていた。御家人の屋敷が多数並ぶ一帯で、その中に幕末の蘭学者である高野長英の終焉の地となる隠れ家があった。

1963年に「高野長英先生隠れ家」の記念碑が当地に建てられ、スパイラルの建設時に表参道寄りの柱の内部に移設されている。

脚注

  1. ^ ブラジル文化のアリーナ「逸脱の文化表象」シンポジウム”. 一般社団法人 ラテンアメリカ協会 (2016年1月23日). 2024年10月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月24日閲覧。
  2. ^ 受賞対象名 - 複合文化施設[スパイラル] - GOOD DESIGN AWARD
  3. ^ 2023年度選定建築物10件を公表』(プレスリリース)DOCOMOMO JAPAN、2024年6月21日https://docomomojapan.com/registration2023/2024年10月11日閲覧 

関連項目

外部リンク


「スパイラル (建築物)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「スパイラル_(建築物)」の関連用語

スパイラル_(建築物)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



スパイラル_(建築物)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのスパイラル (建築物) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS