ジョン・ソロモン編集長時代(2008年-2015年)
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「ワシントン・タイムズ」の記事における「ジョン・ソロモン編集長時代(2008年-2015年)」の解説
2008年1月、プルーデンが編集長を退任し、後任にジョン・F・ソロモン(英語版)が就任した。ソロモンはAP通信社を経て、直前まで『ワシントン・ポスト』で調査報道と複合メディア開発の責任者を務めていた。ソロモンの編集長就任から1か月以内に、タイムズ紙はスタイルガイドの一部を変更し、メディアの主流となりつつあるものに適合させた。例えば"illegal immigrants"(不法移民)や"gay"(ゲイ)と言った言葉の使用をやめ、それぞれ"illegal aliens"(不法入国者)や"homosexual"(同性愛者)のような「より中立的な用語」を使うようにすると発表した。また、ヒラリー・クリントン上院議員を指すのにファーストネームの「ヒラリー」と呼ぶのを止め、同性婚(gay marriage)の"marriage"を引用符で囲む(「いわゆる同性婚」のような意味合いで、それを認めないとする意図を暗に示す)のも止めた。これらの方針変更は、一部の保守派からの批判を招いた。『プロスペクト(英語版)』誌は、タイムズ紙が政治的に穏健であるように見えるのは、国連や北朝鮮をめぐる意見の違いによるものだとし、「共和党の右派は最も献身的なメディアの同盟者を失いつつあるのかもしれない」と述べた。 2010年7月、統一教会は、タイムズ紙の方向性に抗議し、タイムズ紙との関係強化を促す書簡を発表した。同年8月、より統一教会に近いグループに売却する契約が成立した。同年1月に編集長に就任したサム・ディーリー(英語版)は、これはタイムズ紙の編集スタッフにとっては歓迎すべきことだと述べた。同年11月、文顕進と元編集者のグループが、ニューズ・ワールド・コミュニケーションズ社からタイムズ紙を1ドルで購入した。これにより、新聞を完全に廃刊すると脅されていた文家の親子の対立に終止符が打たれた。2011年6月、『オクラホマン(英語版)』紙の元編集者エド・ケリーが編集長に就任した。 2012年、ダグラス・D・M・ジューが上級役員・社長・会長を退任し、タイムズの社長であるトム・マクデビット(英語版)が会長に就任し、ラリー・ビーズリーが新たに社長兼CEOに就任した。 2013年、タイムズ紙は、ヘリング・ネットワークス(英語版)と提携して、新たな保守系ニュースチャンネル「ワン・アメリカ・ニュース・ネットワーク」(OAN)を設立し、2013年中頃から放送を開始した。 2013年、タイムズ紙は、オピニオン・エディターとして全米ライフル協会元会長、アメリカ保守連合(英語版)会長のデイヴィッド・キーン(英語版)を採用した。同時期に、ジョン・ソロモンが編集長に復帰し、コンテンツ・ビジネス開発担当副社長も務めた。ソロモンの在任期間は、収益性を重視していたことが特徴である。ソロモンは、2015年12月にサーカニュース(英語版)に移籍した。 2019年11月23日、統一教会の機関誌『世界日報』を発行する世界日報社 (本社:東京都中央区) は、タイムズ紙と連携して、同紙の日本語版のWebサイト「ワシントン・タイムズ・ジャパン」(WTJ)を開設した。エグゼクティブ・ディレクターとして、早稲田大学公共政策研究所招聘研究員の渡瀬裕哉が就任した。
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