ジブラルタルとスペイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 05:56 UTC 版)
「イギリスの欧州連合離脱」の記事における「ジブラルタルとスペイン」の解説
英国の飛び地領土ジブラルタルは、欧州連合の共通関税エリア、共通商取引エリアの範囲外であるため、ジブラルタルとスペインの国境との間に税関が設けられている。それにもかかわらず、英国の離脱完了まで、領土は欧州連合内に残ることになる。 ブレグジット国民投票に至るまでのキャンペーン中、ジブラルタル州首相は、離脱がジブラルタルの安全性に脅威をもたらしかねないと警告した。ジブラルタルは、圧倒的(96%)にEU残留を支持した。その結果、スペインの外相はスペインとイギリスとでの共同半島統制を要求した。だが、この呼びかけはジブラルタルの州首相によって強く拒絶され、ジブラルタルとスペインの国境における自由な交通の将来について疑問符を投げかけた。英国政府は、国民の同意を得てジブラルタルの主権についてのみ交渉すると述べた。 2018年2月、ジブラルタルの企業訓練・雇用・安全衛生大臣ジョー・ボサノはEUの態度に不満を表明した。スペインが拒否権を与えられていることに言及し、「わたしを欧州連合の支持者からブレクジッタ―に変えるのに十分(な態度)だ」と付け加えた。 2018年4月、スペイン外相アルフォンソ・ダスティスは、離脱協定を妨げないよう、スペインは10月までにイギリスとジブラルタルをめぐって二国間協定を締結することを望んでいると発表した。ロンドンとマドリッド間の協議は順調に進んだ。ジブラルタルを「領土回復する」というスペインの長期目標を繰り返しながら、スペインはEU交渉の「人質」としてジブラルタルを利用しないと述べた。 アルフォンソ・ダスティスの前職を務めたホセ・マヌエル・ガルシア=マルガーリョは、任期後半、ダスティスにスペイン領土の主張を強める機会を無駄にしないようにと忠告した。2018年、マリアーノ・ラホイ首相の内閣不信任の後、スペインの外相にはジョセップ・ボレルが就任した。外交的立場は「同じ交渉チーム、同じアプローチ」で以前と変わらないことを保証した。
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