サカガウィア・ダラー(2000年〜現在)
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「1ドル硬貨 (アメリカ合衆国)」の記事における「サカガウィア・ダラー(2000年〜現在)」の解説
アンソニー・ダラー硬貨は、最後に製造された1981年を境に造幣局の在庫から棚卸され続け、その内貯蔵している枚数全てが流通することになると予想されたため、1997年に議会によってサカガウィア・ダラー硬貨の製造が認可された。このサカガウィア・ダラー硬貨の製造の遅れが、1999年に再びアンソニー・ダラー硬貨を製造することへ繋がった。1997年の合衆国1ドル硬貨法の議会審問にいた、国内通貨から1セント硬貨と1ドル紙幣の排除を支援する団体「コイン・コアリション(Coin Coalition)」の代表も予測していたが、サカガウィア・ダラー硬貨は広く流通した。硬貨は商業全般としてはあまり頻繁に使用されなかったものの、他の分野では代用貨幣などとして使われ、アメリカ合衆国郵便公社が発行する多くの切手の自動販売機ではお釣りに用いられた。こうして、比較的小規模ではあるものの、サカガウィア・ダラーは相当数の需要を引き起すことになったのである。 硬貨の表側は芸術家のグレナ・グッドエーカーによりデザインされ、描かれているサカガウィアの肖像はショショーニ族の女性、ランディ・ヒドウ・テトン(Randy'L He-dow Teton)が選ばれた。 サカガウィア・ダラー硬貨はおよそ10億枚が流通しており、約2億5千万枚以上が貯蔵されている。しかし、アメリカ合衆国造幣局は貯蔵枚数が十分な量に達したことから、2001年の硬貨が製造されて以降、この硬貨の製造を大幅に縮小している。2006年の時点で、このダラー硬貨は収集家へ向け依然として製造され続けており、数十枚の未使用硬貨を巻いた束、貨幣セット、プルーフ硬貨セット等が入手できるが、2001年以来一般の流通用には販売されていない。 造幣局はサカガウィア・ダラー硬貨を、アンソニー・ダラー硬貨と同じ大きさ・重量・電磁学的特性にして製造することに重点を置いているが、その金色の特徴だけがアンソニー・ダラーと異なっている。運悪くも、カナダの1ドル硬貨とは違い、選択した合金に激しく変色する傾向があることから、流通する中でその金色の光沢が無くなってしまう性質がある。 2006年時点で、アメリカ合衆国内のチケットの自動販売機や代用貨幣(トークン)、上位の通貨単位を要する交通機関のカード、スロットマシンが置かれているカジノなどでは、1ドル硬貨が多く使われているが、それ以外ではあまり出くわすことがない。また、合衆国郵便公社発行の切手の自動販売機等でも、釣り銭として用いられている。しかし、アメリカの通貨が正式な通貨として使用されているエクアドルでは、このサカガウィア・ダラーが人気となった。
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