アンソニー・ダラー(1979年〜1981年、1999年)
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「1ドル硬貨 (アメリカ合衆国)」の記事における「アンソニー・ダラー(1979年〜1981年、1999年)」の解説
1979年から1981年の短期間、造幣局はアンソニー・ダラー硬貨を製造した。この硬貨の表側にはアメリカ合衆国における女性参政権獲得のために活動したスーザン・B・アンソニーが描かれているが、これは流通するアメリカの貨幣に描かれた最初の実在女性である(それまで流通した硬貨にも女性の肖像が描かれたことはあったが、これらは主に象徴的な女神のリバティである。1893年の世界コロンビア博覧会の際に、クリストファー・コロンブスと共にスペインの女王イサベルの肖像が描かれたハーフ・ダラー記念硬貨が造られたが、これは通常の流通用に製造されたものではない。アンソニー・ダラー硬貨はアイゼンハワー・ダラー硬貨と同じく、銅とニッケルの合金で造られている。1981年の硬貨は収集家向けにのみ製造されたプルーフ貨幣だが、所有者が何らかの理由で支払いに使ったのか、流通硬貨の中から発見されることもある。 このスーザン・B・アンソニーのダラー硬貨は時々、「カーター・クォーター」と呼ばれた。これはジミー・カーター大統領の在任期間中に硬貨の価値が低下したことや、アンソニー・ダラー硬貨が25セント硬貨と見た目が似ており、時に間違って多めに払ってしまうことがあるため言及された皮肉である。硬貨はわずか2年で次のデザインへと移行されたが、造幣局が貯蔵している1ドル硬貨の量が少なくなってきた1999年に再び製造された。硬貨の保管枚数は当初多かったものの、その後に自動販売機や多くの輸送システム・郵便局において需要が高まったため、量が減った事実がある。 5セント硬貨は「ニッケル」、10セント硬貨は「ダイム」と、額面価値よりも通称で呼ばれることの多いアメリカの硬貨だが、このアンソニー・ダラー硬貨も通例多くの州で「スージー(アンソニーのファーストネーム「スーザン」の愛称)」と呼ばれている。
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