クラインの壺とは? わかりやすく解説

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クライン‐の‐つぼ【クラインの×壺】


クラインの壺

作者田中小実昌

収載図書ないものの存在
出版社福武書店
刊行年月1990.9


クラインの壺

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/09 19:19 UTC 版)

クラインの壺

クラインの壺(クラインのつぼ、: Klein bottle: Kleinsche Flasche)は、境界も表裏の区別も持たない(2次元曲面の一種で、主に位相幾何学で扱われる。

ユークリッド空間埋め込むには4次元曲率0とすると5次元が必要である。3次元空間には通常の方法では埋め込み不可能だが、射影して強引に埋め込むと、自己交差する3次元空間内の曲面になる。その形をになぞらえたものである。

ドイツの数学者フェリックス・クラインにより考案された。クラインの管クラインの瓶とも呼ばれる。この通称は英語に翻訳する際の錯誤によるものである。原語であるドイツ語では「Kleinsche Fläche(クラインの面)」であり、これが英語に翻訳される際、Fläche(面)がFlasche)と取り違えられ、bottleと訳された。現在ではドイツ語圏でも、Kleinsche Flascheのほうで定着している。

クラインの壺は、下図のように矢印を付けた正方形の対辺を矢印の向きが合うように貼り合わせて作ることができる。

クリフォード・ストールがガラスで作製したクラインの壺

前述のように3次元空間内に実現するためには自己交差が必要であるが、クラインの壺そのものに交差はない。そのことを強調するために自己交差の部分をぼかして図示されることがある。

表裏の区別を持たない2次元曲面には他にメビウスの帯がある。メビウスの帯が2次元のテープ状のものをひねり表をたどっていくとそのまま裏に行き着くようにしたのに対し、クラインの壺は3次元のチューブをひねり内部をたどると外部に行き着くようにしたものである。また二つのメビウスの帯をそのふちに沿って貼り合わせるとクラインの壺ができる(上の図で、ここで示した順序とは逆に、青いほうの辺を先に貼り合わせるとメビウスの帯になる)。

関連項目

外部リンク

参考文献

  • 小笠英志 『異次元への扉―はさみと紙から始めてトポロジーの達人に』 日本評論社 ISBN 978-4535786080 クラインの壺の初心者向けの説明が載っている。

クラインの壺

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 07:24 UTC 版)

電脳戦機バーチャロン」の記事における「クラインの壺」の解説

岡嶋二人同名小説原作とする1996年テレビドラマドラマ版の主人公は、本作ゲーム大会優勝した経験があるという設定で、第1話大会シーン登場する

※この「クラインの壺」の解説は、「電脳戦機バーチャロン」の解説の一部です。
「クラインの壺」を含む「電脳戦機バーチャロン」の記事については、「電脳戦機バーチャロン」の概要を参照ください。

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クラインの壺

出典:『Wiktionary』 (2021/08/21 13:12 UTC 版)

異表記・別形

名詞

クラインの壺クラインのつぼ)

  1. 円筒の端同士メビウスの帯のように表裏逆にして繫げ合わせた二次元図形メビウスの帯同様に表と裏とを区別できない性質持ち三次元空間上で自己交差認めなければ存在しえない。

翻訳


クラインの壷

出典:『Wiktionary』 (2021/08/21 13:12 UTC 版)

名詞

クラインの壷クラインのつぼ)

  1. クラインの壺参照



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