ギルダー銀貨
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/27 07:42 UTC 版)
オランダでは1815年に通貨制度を改定し100セント=1ギルダーとしたが、この新制度によるギルダー銀貨は1818年に発行されている。以後1999年まで、次のギルダー硬貨が発行された。表は歴代の国王の肖像であるが、国王が代わるごとに肖像の向きが変わるのはイギリスと同じである。また裏面は1980年まで一貫してオランダ王国の紋章が描かれていたが、1982年ベアトリクス女王の時代になってからは単なる幾何学模様となった。 ウィレム1世の肖像1818年から1840年まで発行。直径30ミリ、品位.893、量目10.76グラムだったが、1840年に仕様が変更になり、直径28ミリ、品位.945、量目10グラムとなり若干純銀含有量が減った。 ウィレム2世の肖像1840年から1849年まで発行。直径28ミリ、品位.945、量目10グラム ウィレム3世の肖像1850年から1867年まで発行。直径28ミリ、品位.945、量目10グラム ウィルヘルミナ女王の肖像 ウィルヘルミナ女王は若くして(10歳)で即位し、58年間在位したので、ギルダー銀貨には4種類の肖像が見られる。 1892年から1897年までは、髪を下ろした少女時代の肖像 (girl head) 。親政開始の1898年にはティアラをつけた若い頭像 (young head) で1909年まで発行。1910年~1917年までは成年像 (mature head) のタイプで発行。1922年から1945年は老年像 (old head) で発行された。 直径28ミリ、品位.945、量目10グラムであったが、老年像の銀貨以降品位が.720に引き下げられた。 ユリアナ女王の肖像1954年から1980年まで発行、直径25ミリ、品位.720、量目6.5グラムと小型化。1967年以降はニッケル貨になる。1980年には記念硬貨も発行された。 ベアトリクス女王の肖像1982年から1999年の発行で、すべてニッケル貨幣。 ギルダー銀貨の他に、1/2、2.5、3ギルダーの銀貨、そのほか5、10、20ギルダーの高額の金貨も発行されていた。また、オランダの1917年までのギルダー銀貨は品位が.945であり、これは流通銀貨としては非常に純度が高い物である。 補助硬貨としては、1/2、1、2.5、5、10、25セントの銅貨、低品位銀貨も発行されていたほか、5ギルダーの紙幣に代わって5ギルダーのニッケル青銅貨も後に発行されている。これらの硬貨の中には正方形をした硬貨も含まれ、収集家には人気がある。 なお、イギリスのコインに関してはフローリン銀貨を参照されたい。
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