キナーゼの活性化とは? わかりやすく解説

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キナーゼの活性化

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 14:36 UTC 版)

ErbB」の記事における「キナーゼの活性化」の解説

ErbBタンパク質4つメンバーは、成長因子リガンドによる活性化伴ってホモ二量体ヘテロ二量体、そしておそらくより高次オリゴマー形成する11種類成長因子ErbB受容体活性化する。 各成長因子の各ErbB受容体対す活性化能が下の図で示されている。 リガンド 受容体 ErbB-1 ErbB-2 ErbB-3 ErbB-4 EGF + - - - TGF-α + - - - HB-EGF英語版+ - - + アンフィレグリン英語版) + - - - ベータセルリン(英語版+ - - + エピジェン(英語版) + - - - エピレグリン(英語版+ - - + ニューレグリン1英語版) - - + + ニューレグリン2(英語版) - - + + ニューレグリン3英語版) - - - + ニューレグリン4(英語版) - - - + 二量体化はリガンドErbB単量体細胞外ドメイン結合した後に起こり単量体間の相互作用によってキナーゼドメインの活性化ループ活性化確立されErbB細胞内部分特定のチロシン残基のトランスリン酸化過程活性化される。この過程は、ドメイン特異性ErbBファミリーメンバー性質のため複雑なものとなっている。ErbB-1とErbB-4はErbBファミリーの中で最もよく研究されており、細胞内機能的なチロシンキナーゼ形成するErbB-2には既知リガンド存在せずErbB-3には活性を持つキナーゼドメインが存在しない。そのため、これらはヘテロ二量体形成することでチロシンキナーゼのトランスリン酸化活性化するErbB単量体テール領域存在するY992、Y1045、Y1068、Y1148、Y1173に対し、主に特異的なトランスリン酸化または自己リン酸化が行われる。ErbB二量体活性化に際しては、2つ単量体のキナーゼドメインが非対称型の二量体形成することが必要である。チロシンキナーゼドメインの活性化は、PLCγ、ERK1/2p38 MAPK、PI3K/Aktなど、あらゆる種類下流のシグナル伝達経路活性化するリガンドの非結合時にはErbB-1ErbB-3、ErbB-4の細胞外領域10アミノ酸からなる二量体アーム単量体間の相互作用媒介できない、tethered型のコンフォメーションとっている。対照的にリガンド結合型ErbB-1と非リガンド結合型ErbB-2では、二量体アームはuntethered状態となって受容体表面露出し単量体間の相互作用二量体化が可能となる。細胞外ドメイン二量体化は、各ErbB細胞内ドメイン間で特定のチロシン、セリンスレオニン残基でのトランスリン酸化が可能となるよう細胞内ドメイン配置するErbB-1細胞内ドメインでは、受容体二量体化に伴って少なくとも10か所のチロシン、7か所のセリン、2か所のスレオニンリン酸化、また一部脱リン酸化(Y992など)が行われることが同定されている。リン酸化が起こる可能性のある部位多数存在するが、二量体化に伴って一度リン酸化されるのは1ヶ所(稀に2か所)のみである。

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キナーゼの活性化

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/06 23:28 UTC 版)

RET (タンパク質)」の記事における「キナーゼの活性化」の解説

RETGDNFファミリーリガンドGFL)に対す受容体である。 RET活性化するためには、GFLはまずGPIアンカーで膜に固定されコレセプター英語版)と複合体形成する必要があるコレセプター自身GFRα(英語版)(GDNF receptor-α)タンパク質ファミリー分類されるさまざまなGFRαファミリーのメンバーGFRα1(英語版)、GFRα2(英語版)、GFRα3(英語版)、GFRα4(英語版))は、それぞれ特定のGFLに対して特異的な結合活性を示す。GFL-GFRα複合体形成されると、複合体2つRET分子結合させ、各RET分子のチロシンキナーゼドメイン内の特定のチロシン残基トランス自己リン酸化開始させる。キナーゼドメインの活性化ループ(Aループ)に位置するTyr900とTyr905が自己リン酸化部位であることは質量分析によって示されている。Tyr905のリン酸化キナーゼ活性型コンフォメーション安定化し、主にC末端テール領域位置する他のチロシン残基自己リン酸化引き起こす

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