細胞外領域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/08 00:33 UTC 版)
「酸感受性イオンチャネル」の記事における「細胞外領域」の解説
ASICの大きな、拳に似た形状をした細胞外領域は、タンパク質の構造の大部分を占めている。この拳に似た構造には、wrist(手首)、palm(掌)、finger(指)、knuckle(指関節)、thumb(親指)、β-ballと名付けられたドメインが存在する。細胞外ドメインの大部分を構成するpalmは7本のβシートから形成されるが、他の二次構造は主にαヘリックスから構成される。細胞外領域はその特異なアミノ酸配列によって特徴づけられ、pHによるゲート機能とともに活性化・不活性化の誘導に不可欠である。細胞外ドメインから膜貫通領域へのシグナル伝達にはpalmとthumbの間のβシートループ領域が関与しており、開状態へのコンフォメーション変化を引き起こす。しかしながら、どの残基がプロトンと相互作用してチャネルを活性化させるのかについてはいまだに結論が出ていない。2009年には、Tyr72、Pro287、Trp288の芳香性残基とASICのプロトンゲート機能との関係が確立された。これらの残基は酸性のポケットを形成し、チャネルの活性化や調節のpH依存性を担う静電ポテンシャルを形成する。この細胞外ドメインのポケットはカチオンを濃縮する貯蔵庫として機能し、Na+の流入をさらに補助する。また、細胞外領域のグリコシル化も顕著であり、膜表面へのチャネルの輸送やpH感受性の確立にも重要な役割を果たしている。さらに、ASICのゲートのプロトン親和性の調節には、ポアの内部と細胞外ドメインの双方においてCa2+が重要な役割を果たしている可能性が実験的に示されている。
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細胞外領域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/29 15:04 UTC 版)
細胞外領域には次の構造が含まれる。 セマフォリン相同領域(Semaドメイン) - α鎖の全長とβ鎖のN末端部分からなる。 システインに富むMET関連配列(MRSドメイン) グリシンとプロリンに富むリピート配列(GPリピート) 4つの免疫グロブリン様構造(Igドメイン) - 典型的なタンパク質間相互作用領域
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