細胞外被とユーグレナ運動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/29 00:21 UTC 版)
「ユーグレナ藻」の記事における「細胞外被とユーグレナ運動」の解説
ユーグレナ藻の細胞は、細胞表面にペリクルと呼ばれるタンパク質性の条線構造を持っている。このペリクルはユーグレナ藻特有の構造であると共に、その微細構造はユーグレナ藻内部の分類基準として有用である。 ペリクルは長くて柔軟な屋根瓦のような形状と配置をとっている。ペリクルは細胞膜の直下に位置しており、隣り合うペリクル同士の近傍で微小管に支持されている。ペリクルは細胞の前端と後端で固定されているが、それ以外の部分では、隣り合うペリクルが互いの位置をずらす向きの運動が可能である。このペリクル同士の滑り運動により、ユーグレナ藻の細胞はある程度の変形が利くようになっている。最も柔軟なタイプの種(Euglena gracilis や E. ehrenbergii など)では、細胞形が棒状から球形までねじれるように変化するユーグレナ運動(euglenoid movement、すじりもじり運動)を行い、基物上を這い回るように移動する。一方、ユーグレナ運動ができない、ペリクルの硬い種では、細胞は鞭毛による遊泳を行う。
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