VEGFR-2(KDR/Flk-1)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 14:29 UTC 版)
「血管内皮細胞増殖因子受容体」の記事における「VEGFR-2(KDR/Flk-1)」の解説
VEGFR2はVEGFR1と比較してリガンドに対する結合能は弱いが酵素活性は強く、総合的に見て細胞内シグナル伝達に対する寄与が大きいのはこちらのアイソフォームであり、血管内皮細胞に発現して血管新生の過程に大きく関与していると考えられている。VEGFR2はVEGF-A、C、DおよびEとの結合能を有しており、VEGF-C、DはVEGFR3に対しても結合可能である。マウスの発生の過程においては中胚葉で受精後7.5日(E7.5)からVEGFR-2の発現が認められる。VEGFR2からのシグナルは自己リン酸化部位であるチロシン残基のリン酸化から始まり、ホスホリパーゼCγの活性化に引き続くMAPキナーゼの活性化を引き起こす。また、近年VEGFR2の刺激により活性化されたPI3キナーゼが細胞増殖・生存延長に関与していることが報告されている。
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