カトリコス総主教とは? わかりやすく解説

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カトリコス

(カトリコス総主教 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/26 02:19 UTC 版)

全ジョージアのカトリコス総主教: イリア2世
エチオピアの総主教カトリコス: アブネ・マティアス英語版

カトリコスギリシア語: Καθολικος, ロシア語: Католикос, 英語: Catholicos)は、東方教会正教会東方諸教会東方典礼カトリック教会)における主教司教)の位の一つ。

"Καθολικος"(古典再建音一例: カトリコス、現代ギリシア語転写一例: カソリコス)は、新約聖書時代のギリシア語でも現代ギリシア語でも「一般的な」といった意味をもつ形容詞でもあり[1][2]、さらには公同の教会に言及する際などにも用いられる語彙であるが、本項では東方教会における職位を扱う。

東方教会における職位

カトリコスは特定教会組織の首座主教、もしくは重要な教区主教が保持する称号である。総主教位と組み合わせて保持されるケースもあれば、単独でカトリコスという称号のみを有する場合もある[3]

正教会では、グルジア正教会の首座主教である全ジョージアのカトリコス総主教英語版がこのタイトルを有している。非カルケドン派であるアルメニア使徒教会シリア正教会エチオピア正教会にも「カトリコス」の称号を有する主教が存在するほか、東方典礼カトリック教会アッシリア教会にも「カトリコス」の称号を有する主教(司教)が存在する。

このうち、「カトリコス」と「総主教 (Patriarch)」の称号が組み合わせて使われているのは、正教会の全グルジアのカトリコス総主教(英語: Catholicos-Patriarch of All Georgia, グルジア正教会首座主教)と、非カルケドン派のエチオピアの総主教カトリコス(英語: Patriarch and Catholicos of Ethiopia, エチオピア正教会首座主教)である。

脚注

  1. ^ 岩隈直『新約ギリシヤ語辞典』238頁、山本書店、2006年5月11日 増訂7版 ISBN 4841400303
  2. ^ 川原拓雄『現代ギリシア語辞典』103頁、リーベル出版、1992年9月1日 初版 ISBN 4897980003
  3. ^ "The Blackwell Dictionary of Eastern Christianity" Wiley-Blackwell; New edition (2001/12/5), p112, ISBN 9780631232032

関連項目


カトリコス総主教

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/26 18:34 UTC 版)

イリア2世」の記事における「カトリコス総主教」の解説

1977年11月ジョージアのカトリコス総主教ダヴィト5世グルジア語版)が死去すると、1977年12月25日イリア新しジョージアのカトリコス総主教に選出された。 イリア2世新し総主教として教会改革着手しソビエトイデオロギーによって抑圧されている状況変革取り組んだその結果1980年代後半までにジョージア正教会はかつての影響力名声広く取り戻した1988年には100万人から300万人推定される信徒のために、司祭180名、修道士40名、修道女15名を抱えた。また教会200箇所神学校1箇所女子修道院3箇所男子修道院4カ所を有したソビエト末期数年間、イリア2世ジョージア社会生活積極的に関与したイリア2世は、聖書言語学的観点から現代ジョージア語版に更新するプロジェクト携わりゴルバチョフ時代現代ジョージア語版の聖書出版監督した1989年4月9日イリア2世ソビエト支配反対するデモ参加し流血避けるため抗議者たちに近郊のカシュヴェティ教会グルジア語版)へ撤退するよう呼びかけた。この平和的なデモソビエト軍によって追い払われ死者22人と負傷者数百人出したトビリシの悲劇グルジア語版))。イリア2世1990年代ジョージア内戦グルジア語版)中、危機対す平和的な解決策を見つけるよう呼びかけ続けたジョージア正教会1962年ソビエト国内の他の教会とともに世界教会協議会加わっており、イリア2世1978年から1983年まで世界教会協議会共同議長務めた1997年5月正教会保守派聖職者グループイリア2世について「エキュメニズム異端」に参加したとして、分裂示唆したイリア2世聖シノド急遽召集し世界教会協議会決定発表した2002年ジョージア大統領エドゥアルド・シェヴァルドナゼイリア2世は「ジョージア国ジョージア使徒伝承独立正教会の間の憲章協約」(ジョージア憲章協約グルジア語版))を締結ジョージア正教会いくつかの特権与えられ、特に総主教の座にある者に対して法的免責与えられた。

※この「カトリコス総主教」の解説は、「イリア2世」の解説の一部です。
「カトリコス総主教」を含む「イリア2世」の記事については、「イリア2世」の概要を参照ください。

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