カウンターウエイト
カウンターウエイト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/20 00:46 UTC 版)
カウンターウェイトとは、つり合いを取るための重りである。[1]
用途

カウンターウエイトは、エレベーター(昇降機)やクレーン(起重機)、油圧ショベルなど、各種機械装置に用いられる。重心から離れた位置に荷重がかかった時に重心の移動が許容範囲内に収まり、装置が安定するようにする。[2]
エレベーターやクレーンなどには専用の重りを取り付けてカウンターウエイトにする場合が多いが、フォークリフトがエンジンやバッテリー等の重量物をカウンターウエイトとして用いているように、特別な重りを追加せず、設計の工夫によって役割を担っている場合もある。
カウンターウェイトの動作
トレビュシェット
トレビュシェットには主に5つの部位から構成される。梁、カウンターウェイト、フレーム、ガイドシュート、つり鎖である。カウンターウエイトが下がる時に梁が回転して運動エネルギーを投擲物に与える梁は、しなってはならない。[3][4]
クランクシャフト
カウンターウェイトは回転の変動を減らす為に多くの回転装置に用いられている。典型的な例としてピストンエンジンのクランクシャフトについているものが挙げられる。[5]
デスクランプ
いくつかのランプには、照明の角度を維持する為のカウンターウェイトが取り付けられている。
砲塔
軍艦や戦車の砲塔は、当初はおおよそ円形に近かったが、砲の強大化と前面装甲が厚くなったことで重心が前方に偏りがちになり、旋回を妨げないようターレットリングにかかる重量を均一にするために、砲塔後部にカウンターウェイトを兼ねたバスルと呼ばれる張り出しを設けるようになった。砲・装甲とも強大な戦艦や主力戦車の砲塔は、バランスをとるためバスルも大型になりやすい。バスル内部は装填作業スペースや弾倉などに有効活用されるが、後から砲や装甲の強化改修を行ったものでは増加装甲を兼ねた単なるウェイトを溶接していることもある。
宇宙エレベータ
宇宙エレベータは、惑星などの表面から静止軌道上にある宇宙ステーションまで人間や物資を輸送するために構想され、宇宙空間に到達するエレベーターの端にはカウンターウエイトが取り付けられている。
出典
- ^ “The Free Dictionary by Farlex: Definition of Counterweight”. 2007年4月7日閲覧。
- (Note: Free Dictionary cites: The American Heritage® Dictionary of the English Language, Fourth Edition copyright ©2000 by Houghton Mifflin Company. Updated in 2003. Published by Houghton Mifflin Company.)
- ^ “Basic Crane Design principles”. E-Crane™ International (2002年). 2008年5月23日閲覧。
- ^ “How a Trebuchet Catapult Works”. 2007年4月7日閲覧。
- ^ “How does a catapult work?” (2000年4月1日). 2007年4月7日閲覧。
- ^ Wan, Mark (2000年). “AutoZine Technical School: Engine Smoothness”. 2007年4月7日閲覧。
カウンターウエイト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/25 01:24 UTC 版)
釣り合いおもりのことである。 クレーンや油圧ショベル、フォークリフトなど、重量物を吊るしたり、持ち上げたりする移動式の機械では、荷重が大きいと機械全体の重心位置が装置を支える車輪やクローラの外側に移動するため、荷重側に倒れてしまう。これを防ぐために、荷重側の反対側に、カウンターウェイトと呼ばれる錘を装備する。クレーンや油圧ショベルなど、旋回体を供えたものでは、旋回体の荷重の反対側に、フォークリフトやホイールローダーのように旋回構造を持たないものでは車両後部に、カウンターウェイトを装備する。カウンターウェイトを荷重の反対側に置くことで、重心位置が機械や車両の中心に近くなり、転倒を防ぐことができる。 特に荷重が大きなクレーンでは、荷重側の反対側にもデリックを装備し、その下にさらにカウンターウェイトを装備する場合もある。デリックを使うことで、カウンターウェイトを吊る位置が旋回中心より大きく離れるため、カウンターウェイトの効果が高くなる。 固定式旋回クレーンなど、移動式と比べて転倒の危険性が低いものでも、旋回ベアリングに対する曲げモーメントを低減するために、カウンターウェイトを装備する。 エレベーターでは、箱を吊すケーブルの反対側にカウンターウェイトを吊ることで、昇降用モーターの出力を小さくすることができる。
※この「カウンターウエイト」の解説は、「重し」の解説の一部です。
「カウンターウエイト」を含む「重し」の記事については、「重し」の概要を参照ください。
- カウンターウエイトのページへのリンク