オールメディアプロジェクト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 04:50 UTC 版)
「ラブライブ!シリーズ」の記事における「オールメディアプロジェクト」の解説
本シリーズの第一の特徴として、一般的なメディアミックス展開が特定のメディア(漫画、小説、アニメ、ゲーム等)を「原作」にして展開することに対し、本シリーズの作品は、初期段階から多方面にメディアミックス展開することが前提にあり、そのことを指して「オールメディアプロジェクト」と称している。そのため、「原作」が存在せず、架空のキャラクターやストーリーなどの設定についてはメディアごとに差異が存在する。それらの差は、ストーリーを担当するスタッフによって、以下のように大別することができる。 原作(電撃G's magazine誌上のテキストおよび小説・漫画版) 担当者は公野櫻子および犬井楡。各作品の初期段階から存在し、後々展開するボイスドラマ版やテレビアニメ版でのキャラクターや世界観の基礎となる。ただし、時が経つにつれて矛盾した設定が出るなど、内容は一定しない。テレビアニメ版の放送開始後は、それに影響されて設定が変わることも多い。 また漫画版についても、鴇田アルミ作画の『無印』とおだまさる作画『サンシャイン!!』で明らかに矛盾する描写があり、いわゆるパラレルワールドとなっている。『サンシャイン!!』は、「μ’sが第1回ラブライブ!で優勝した以降の未来」という設定である。 公野は、直接脚本を書く漫画版等では「原作者」として扱われるものの、直接関与しないテレビアニメ版等、また第3作『ニジガク』以降では「原案者」として扱われている。 ボイスドラマ 担当者は子安秀明。原則的には公野櫻子の設定を踏襲しているが、独特のアレンジがされている。またテレビアニメ版放送後に発表されたものは、テレビアニメ版に準拠した設定となっているため、矛盾が生じている。 テレビアニメおよび映画 第1・2・4作『無印』『サンシャイン!!』『スーパースター!!』については、脚本担当者は花田十輝。性格や生い立ち、家族構成などの設定が公野櫻子版から一新される。また作詞、作曲、衣装制作など、主人公たちがスクールアイドル活動をしていく上で必要となる作業の担当者を、メンバーに割り振られるのが定番となっており、そのために原作版では存在しない設定が付与される。 『無印』第1期から『サンシャイン!!』の映画まで地続きの設定になっている。正式に発表されてはいないが、『サンシャイン!!』は、「無印の時代から5年以上経過した世界」という設定である。『虹ヶ咲』では同じ世界観であることは判明しているが、大会に出場しておらず、大会や過去のスクールアイドルについて言及していないため、年代の推定が困難である。『スーパースター!!』では「レジェンドスクールアイドル」と名指しこそしていないが、μ'sのことと推定されるスクールアイドルを“歴史的な存在”として表現している一方で、『無印』よりも過去と推定される“スクールアイドル”という言葉がまだ生まれていないという時代の話が描かれ、時代感が交錯している。 スクフェス 担当者は非公開。短編の連作で構築されるメインストーリーと、カードごとに付与された短編のサイドストーリーがある。 メインストーリーは、原作版・ボイスドラマ版・テレビアニメ版それぞれから設定をピックアップしたような設定になっている。一方、サイドストーリーは個々で独立しているため、同じキャラクターでも原作版準拠、テレビアニメ版準拠など、設定の異なるサイドストーリーが存在する。 各作品の登場人物が登場するが、作品の枠を超えた共演はしない。原作版やテレビアニメ版で見られる時系列は無視されている。 スクスタ クリエイター集団EDEN'S NOTESなどがシナリオを担当。各作品の登場人物が登場し、作品の枠を超えて共演する。年齢設定は、各々のメイン作品での年齢となっている(例えば、『無印』高坂穂乃果と『サンシャイン!!』高海千歌と『ニジガク』上原歩夢は、同じ高校2年生として共演する)。原作版やテレビアニメ版で見られる時系列は無視されている。 ぷちぐる 担当者は非公開。各作品の登場人物が登場し、作品の枠を超えて共演する。
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