年代の推定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 18:22 UTC 版)
「ルーシー (アウストラロピテクス)」の記事における「年代の推定」の解説
化石の年代測定は1990年から1992年に、ルーシーの周囲にあった火山灰を放射年代測定の一種であるアルゴン-アルゴン法 (Argon-argon dating) にかけることで行なわれた。 アワッシュ盆地で発見された人骨を年代測定しようとする試みは、ルーシーが発見されるよりも前に、1973年から1974年にかけてカリウム-アルゴン法 (K-Ar dating) を適用して、ジェイムズ・アロンソン (James Aronson) の研究所(当時はCWRUにあり、のちにダートマスに移った)でも行なわれたことがあった。タイーブやアロンソンによるそうした初期の試みは、年代を測定できる試料の不足や、この地域の火山岩が化学的に変性していたりで、うまくは行かなかった。ルーシーの人骨はハダール地方でも堆積物が特に早く積み重なっていく場所で、そのことが彼女の人骨や火山灰の良好な保存につながった。 ハダールでのフィールドワークは1976年から1977年の冬に中断され、その後、エチオピアのメンギスツ政権の方針で完全に途絶させられてしまい、1990年になって再開された。その間にアルゴン-アルゴン法はデレク・ヨーク (Derek York) のおかげで正確さが向上していた。1990年から1992年に、アロンソンとロバート・ウォルター (Robert Walter) によって測定に適した火山灰の標本2件が発見され、人類起源研究所での年代測定の結果、322万年から318万年前と測定された。
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