年代の測定とは? わかりやすく解説

年代の測定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/10/23 07:49 UTC 版)

アミノ酸年代測定法」の記事における「年代の測定」の解説

アスパラギン酸のL体D体生命通常L体のみを作り出す自然界アミノ酸作られるのは、ほとんどが生命活動よるものであり、そのほとんどがL体である。アミノ酸L体D体とはいわゆる立体異性体であり、両者数千年から数万年かけて少しずつ互いに入れ替わる。そのため、骨に残ったアミノ酸L体D体比率調べれば、そのアミノ酸がいつ生成されたものかが分かるこの方法はアメリカ物理学者フィリップ・アベルソン発案し、ジェフリー・バーダーが発展させたものである:332例えばアスパラギン酸はラセミ化速度速く気温20であれば1万5千年L体半分D体変化する:332。この半減期実測よるものではなく放射性炭素年代測定結果からの推定値である。炭素14半減期は約5730年であり、アミノ酸半減期はこれよりも長いため、約5万年が限界放射性炭素年代測定法代わる方法として期待された:336しかしながらこの方法には欠点も見つかっている。アミノ酸ラセミ化速度温度の影響強く受ける。そのため、測定する物質さらされてきた温度が分からなければ正確な年代決定することができないまた、バクテリア菌類によるアミノ酸分解も、誤差要因となる:334この後電子スピン共鳴利用した年代測定法等も見つかったこともあり、アミノ酸ラセミ化年代決定法は年代決定法の主流はなっていない。ただし、海底珪質堆積物10万から100万程度年代決定する場合など、他に適当な測定法が無い場合には有効との報告もある。また、温度の影響を受けることを逆手にとって、古代気温推定する研究進められている。

※この「年代の測定」の解説は、「アミノ酸年代測定法」の解説の一部です。
「年代の測定」を含む「アミノ酸年代測定法」の記事については、「アミノ酸年代測定法」の概要を参照ください。

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