纒向型前方後円墳の暦年代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/30 01:37 UTC 版)
「纒向型前方後円墳」の記事における「纒向型前方後円墳の暦年代」の解説
暦年代(絶対年代)の測定に関しては、年輪年代測定が最も精度が高く、約1万年前にさかのぼる時代についても1年単位の測定データを得ることが可能となっている。ただし、樹皮をともなっていない場合には樹木の正確な伐採年は推定によるしかない。 纒向石塚古墳においては、周濠の最下層から出土したヒノキの板材の残存最外年輪の暦年は西暦177年との測定結果が出ている。これについて、年輪年代学の光谷拓実は、残存の辺材部の平均年代幅をもとに推計し、「その伐採年はどうみても200年を下ることはない」と結論づけている。したがって、周濠の年代は、年代幅を最大限に見積もっても2世紀第4四半世紀の造営とみなすことができる。また、纒向勝山古墳は西暦203年から211年という暦年代が得られており、ホケノ山古墳の放射性炭素(14C)年代測定では、出土炭化物から"西暦55年-235年"の数値が得られている。 纒向古墳群中の3基の暦年代は、以上の結果より2世紀後葉から3世紀前半の造営とみなすことができる。
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