オールインワンパッケージ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 08:12 UTC 版)
「EDICOLOR」の記事における「オールインワンパッケージ」の解説
EDICOLORはDTPに必要とされる機能を詰め込んだオールインワン構成となっており、基本的には追加でプラグインを購入する必要がない。 表組機能 例えばQuark XPress4.1以前では表を作成する機能を実装しておらず(6.0で導入された)、表組を行う場合は多数の罫線を組み合わせるか、サードパーティから販売されている専用のプラグイン(QuarkXPressの場合、特にXTensionという)を購入することが必要になる。 それに対してEDICOLORやInDesignは表組機能を標準で搭載している。両者の表組機能はそれぞれ全く違う指向性を持ち、EDICOLORは表枠内での複雑な体裁指定に優れ、逆にInDesignではページや段をまたがった表の作成、表内テキストの差し替え(訂正)などに弱い。表枠を「インラインオブジェクト」として文字枠内に流すこともできるが、修正作業が煩雑になるうえアプリケーションがエラーを起こし停止してしまうケースもある。 外字 日本語の書籍制作に当たっては、人名などでJIS第2水準外の異体字や、また丸付き数字や記号類など、通常の文字コードにない文字が必要になることが多い。 こういった文字は外字で対応することになる。一般にMacintoshDTPでは、サードパーティ製の外字フォントを購入して使用する。日本ではDTPセンタービブロスの発売しているビブロス外字が絶大なシェアを持っている。 EDICOLORには記号類用のシステム外字(SMI外字、SMI外字Plusを経て現在は「Edisys-OTF-Gaiji」)、記号と漢字を含むEDI外字が標準でバンドルされており、追加購入なしで書籍制作のニーズに応えることができる。 このEDI外字にはEdiGaiMinIwataとEdiGaiGoIwataの2種類(バージョン7.0からはEdigai-OTF-MinIwata、同GoIwata)があるが、イワタエンジニアリングの制作した外字フォントで、それぞれ同社の明朝体とゴシック体に合わせた書体デザインが行われている。これらの外字を扱う際は、「文字パレット」を表示させて任意の文字をクリックすることにより、自動的に入力した文字だけが外字フォントに置き換わるため、前記のビブロスフォントを利用する場合のように「外字部分を別のフォントに置き換える手作業」をする必要はない。 自動ルビ振り ルビ(振り仮名)処理は日本語の書籍を制作する上で大きな課題となり、その作業を簡素化すべく自動的にルビを振る、あるいはルビ振りを支援するソフトウェアが様々に開発されている。 EDICOLORにはHummingBird(ハミングバード)というルビ振りプラグインが標準で搭載されており、常用漢字外や、学年別漢字配当表の各学年ごと、といった細かい設定の元、かなりの高精度で自動的にルビ振り処理ができる。 このルビ振りプラグインに搭載されている日本語解析プログラムは、キヤノンITソリューションズが販売しているRubyNavigationというルビ振りアプリケーションと同等のものとされる。
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