エンキドゥと杉の森とは? わかりやすく解説

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エンキドゥと杉の森

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 05:52 UTC 版)

エンキドゥ」の記事における「エンキドゥと杉の森」の解説

ギルガメシュ叙事詩」も参照 ギルガメシュは「香柏レバノン杉)を切り開き全ての悪(=フンババ)を国から追い払い、我々の名を永遠に刻もう」と遠征の話を持ち掛ける。これを聞いたエンキドゥの目から涙が溢れ遠征強く反対される。エンキドゥは、フンババが神から与えられた「天命」を変える事に強い罪悪感覚えフンババ人々恐れ」とされているという理由抵抗するギルガメシュは土から生まれた彼に苦しみ感じる心があることに動揺し、「エンキドゥ後ろ付いて励ましてくれるだけでいい」と彼をなだめるエンキドゥ長老達からも「への道はエンキドゥよく知っている」と迫られ結局は周囲プレッシャー押し切られる形で同行する事になる。出立前にギルガメシュ母神ニンスンは、エンキドゥ養子迎え入れギルガメッシュ義弟とした。のほとりでギルガメシュエンキドゥの膝に頭を埋め休息する不吉な夢を見るエンキドゥ最初からエンリルの「天命」を害することに強い罪悪感があり、レバノン山地に向かう前から、それによって自分ふりかかる恐るべき結末予感していたはずである。エンキドゥ心のうちは複雑であり、後で下されるエンリルからの罰を恐れ、しかしなるべくなら神々には知られないように、または時間がたってギルガメシュ武勇伝成立した後に神々が知るようにと願っている。当初は強い抵抗感のあったエンキドゥだが、虚勢をはりながらも悪夢恐れギルガメシュ慰めるうちに、彼のために自らの手を汚す覚悟決めていったようである。エンキドゥにとって苦渋の選択だったが、結局は人としての理をとる。 豊かなレバノン山地につくと、エンキドゥ見たフンババ激怒し来いエンキドゥよ、お前はなぜギルガメシュを私の前に連れてきた?」とエンキドゥ激しく責める。フンババ幼少期エンキドゥ面識があり、殺そうとしたが親もなく小さなエンキドゥ哀れに思って見逃した過去語り、彼を味方につけようとする。ギルガメシュは「怒り狂え!そして(動物の)血を体に塗り付け、あなたの意識変化させよ」とエンキドゥ迷い捨てるよう指示する。またエンキドゥにはシャーマンのような資質があり、巫女のように体に血を塗り付けることでトランス状態変性意識状態)になれることも示唆されている。ギルガメシュは「あなたの叫び楽器のごとく響くよう、私の友よ互いに(手を)しっかりつかめ!私たちは(二人で一人のようになって立ち向かうと言って手をつなぎ、エンキドゥ戦意奮い立たせようとしている。 太陽神シャマシュ加護受けたギルガメシュ協力しながら、フンババ七つの力を使えなくさせ、最期エンキドゥが首をかき切り、二人フンババこの世から滅することに成功するフンババ殺される間際に、「エンキドゥギルガメシュよりも長生きできないように」とエンリル神祈り捧げた伐採された木はウルクに富をもたらしたが、エンキドゥ後で自らの行った行為後悔し苦しみギルガメシュ打ち明ける数々怪物倒し二人力を合わせれば神にも届き得ることを恐れた神々は、二人のうちどちらかが死ななければならない決める。イシュタル双子の兄でもあるシャマシュ無実エンキドゥが死ぬことに疑義唱えるが、エンリルや他の神々は「最も優れた男はギルガメシュ」「ギルガメシュ殺してはならぬ」とし、神の定めた役割放棄したエンキドゥが死の呪いを受ける事を決める。

※この「エンキドゥと杉の森」の解説は、「エンキドゥ」の解説の一部です。
「エンキドゥと杉の森」を含む「エンキドゥ」の記事については、「エンキドゥ」の概要を参照ください。

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